パンガシウスを食す

最近、散財気味の我が家。さすがにセーブをしないと月末の給与の振込を気にするほどの状況になりつつある。結果妻はほぼ毎日弁当を作って持参することに。私も家計に優しい食材で毎日の料理を作ることにしている。

今日は安い肉と魚を探しに郊外の中国系スーパー、”Wing Yip“へ足を伸ばす。買ったものは、まず豚肉。なんと1.18Kgあって£3.35。iPhone6と比較するとこの大きさ。かの地ではスタバのラテのグランデが£2.95なのでどれだけ安いかお分かりいただけるかと。これで煮豚でも作ってみるか。

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そして魚。鮮魚は肉より高いので冷凍物を物色。カペリン(Capelin)とパンガシウス(Pangasius)というどちらもローマ皇帝の名前みたいで日本人的に食欲が沸かない2種を購入。

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カペリンは日本でもよく食べられているカラフトししゃものこと。要はスーパーで売られているししゃもと同じ。「カペリン=スーパーのししゃも」について元々知っていたのでそれほど抵抗無く購入。写真では分からないが、3層積み重なって500gもある。それがたったの£2.98。カリカリに焼くとうちの娘が頭から食べてくれるのがとても嬉しい一品。

一方パンガシウス。中国語で花斑魚とスーパーの札に書いてあったのだが、まったく推測すら出来ない。とにかく安いので買ってみた。4切れ、1kg入っていてたったの£2.55!1切れは二人分に切り分けるから、8食分になる。一人一食あたりおよそ30ペンス!!これが美味しければ、我が家のレギュラー食材の仲間入りだ。

家に帰って、ググってみると、あのイオンも積極的に売り出している食材らしい。イオンのPR記事に書いてあるレシピにパンガシウスの蒲焼きを発見。なにやらうなぎの蒲焼きにも負けない旨さらしいではないか。節約家族にはピッタリだ!早速作ってみる。

蒲焼きを作ったのだが、子供の食事の時間が遅れぎみで焦っており、出来上がり写真を取るのを忘れた。食べ途中の写真しかないのだが、あしからず。

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お味については?さっぱりして全く臭みもなく、むしろ美味しい白身ともいえる。コスパも最高。うーんさすがにイオンの売り文句の「コレはまさに”うなぎ”の食感」とは違うなあ。むしろフライや天ぷらにしたら絶対美味しいはず。煮付けも大丈夫かも。うなぎというのはちょっと煽り過ぎでないでしょうかね?イオンさん。

そしてパンガシウスの正体とは?

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出典: wikipedia

どーん!巨大なナマズでした。写っているおばちゃんも負けずにデカそうなので、普通の日本人が抱えたらもっと迫力でそう。一般的に日本ではナマズの食用を嫌がるが、世界中ではナマズは食用魚としてポピュラーな訳で、今後も定番食材に加える予定。妻がなんと言うか知らないけれど。

子供向けコンサートを楽しむ : Bach to Baby

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Bach to Babyという乳幼児の為のコンサートがロンドン随所で行われている。小さい子供向けとは言え、さすがはヨーロッパ、一流オーケストラのプロミュージシャンによる本格的な演奏が行われる。近所のハムステッドでも時折開催されているのを知って、娘を連れて行く事にした。価格も£10前後と外食ランチ一回分くらいの手頃さ。場所はハムステッドのBurgh House & Hampstead Museum。今回は最近知り合った駐在日本人の奥様をお誘いしてのお出かけとなる。ようやく駐在夫らしい生活になってきたかな?

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  重厚な建物の中は素敵なコンサート空間が。とはいえイベント自体はカジュアルな雰囲気。わりと6ヶ月前後の赤ん坊が多く、20ヶ月のうちの娘はむしろ年長者の部類だった。もちろんギャーギャー騒騒しいが、親的には安心して参加できるのが嬉しい。ピアニストの目の前に子どもたちがウロウロしたり座ったり、思い思いに楽しんでいる。

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今回は珍しくクラシックではなく、ジャズ・ピアニストのJonathan Taylorによる、A Brief History of Jazzというテーマのコンサートだった。ラグタイムからスイング、ビバップといった一連のジャズの歴史を振り返るコンサートで、最後に子供向けらしく、キラキラ星などの童謡の演奏もリクエストに応えて数曲行ってくれた。

うちの娘もとおり開場を出てウロウロしたり集中力を欠くも、意外とちゃんと聞いてくれて、リズムに合わせて踊ったりもしていた。写真はその1枚。あ、シャツの裾が出てる。。。。

ところでコンサート中音楽どころではない衝撃を受けた。それはイギリスのママの授乳。こちらでは授乳ケープを付けないようだ。ホール中央の通路でしゃがんで娘の写真をとっている際、ふと横を見たら座席で授乳中のママの生オッパイが同じ視線の高さにあってドキドキした。授乳とジャズ。不思議に甘美な響き。Bカップならぬビーバップでスイングスイング。。。これをむしろメインにブログを書きたい位だが不謹慎なのでここまでにしておく。

海外で身に沁みる三角コーナーの重要性:主夫のグッズ

海外に行くと、日本人から見て生活全般に関して不可解な仕様が気になる。それをポジティブに捉えれば異文化体験という。ここイギリスでもそう。というかイギリスは日本はおろか、欧州の大陸国家ともまた違いひねくれすぎている。

例えば測量単位はヤード・ポンド法なので、スピードメーターの速度はマイル/時、カーナビ右折・左折指示はヤード、液体はビールだけでなく牛乳もパイントで売られているのでパイントは約550ml, ガソリンはガロンでパイントの8倍=約4.5Lと覚える必要がある。かと思えば混乱を助長するかのようにメートル法も混在している。そして何より電気プラグが変。BFタイプという仕様で、日本のプラグ4つ分くらいのバカでかさ。iPhoneの充電とかiPhone本体よりかさばるのじゃないかと思う。これを延長コードでタコ足するとこれまたアホみたいに場所をとる。白熱電球も素直に螺旋・ネジ式にひねる仕様ではなく、奥に押し込んで回すナニコレ的な仕組みで最初切れた電球を外せずめちゃくちゃ焦ったことがある。

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文句をつらつら書いたが、上記の差異は慣れれば済む問題でもある。しかしながら、主夫業をやっている中で慣れの問題で済まない仕様がある。それはキッチンのシンクのドレイン部分。

排水口自体が小さく、排水がしづらい。

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加えてゴミを濾し取る穴の数が少なく小さくて、茶碗に少し残った米粒でも流そうものなら即死。あっという間に下の写真のようにシンクが完全に詰まる。

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このヘナチョコな仕様で洗い物をしていると本当にイライラしてくる。何度も何度も詰まった汚水の中に手を突っ込み、詰まった食べかすを掻きだす。その際食事の汚水の油が手に移り臭いしベタベタと気持ちが悪い。

しかし無いのだ、イギリスに三角コーナーが。ホームセンターや生活雑貨店に見に行くもそんなものは見つからない。しかたがないので、日本から遊びに来る義妹に持ってきてもらった。

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これで完璧!

イギリス人は一体どうしているのだろうか、お金持ちの家はディスポーザーでも付いているだろうが、全てではあるまいし。

 

 

イギリスのオーブン料理を作る

義妹がロンドンに遊びに来ているので、見た目も華やかで、頑張った感の出るオーブン料理を作ることに。イギリスの家庭ではオーブン料理が定番。どの家のキッチンにも食洗機と同サイズのどでかいオーブンが内蔵されており、スーパーには冷凍食品やチルドのオーブン用食品がたくさん売られている。

今晩はこちらのミートローフを選択。Marks & Spencerというイギリスではアッパー系のスーパーで購入。このスーパーの食品はどれも美味しそうに見えるのが特徴。イギリスのスーパーはいくつかあるがそれぞれターゲット層や店内の特徴などが違っていて面白い、これはまた別の機会に説明したい。

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え?美味しそうに見えない?そうですね、私もそう思います。このパッケージ表面のフィルムを剥がして200度に温めたオーブンに入れる。

 

待つこと50分。途中25分後から茹でた野菜と、これまた冷凍のポテトも一緒に投入。

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こんがり焼けたの図。

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盛りつけてミートローフの出来上がり、一枚だけ切ってレシピ本風の図。

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オーブン用加工食品はただ温めるだけの電子レンジ料理とちがい、プロセスが一つ手前から始まるので、きちんと食事を作っている感がある。子供も豪華な見た目を喜ぶ。また、鍋を一切使わないので、大きな洗い物が出ないのが良い。こういった料理では皿も日本食のように惣菜毎に器をだす必要がなく、盛りつけ皿と取り皿があれば良い。準備だけでなく後片付けが楽なのも、イギリス的合理主義の賜物か。ものぐさで不器用な主夫の料理にピッタリ。これからもものぐさしようっと。

英国のクリスマススイーツを食す

IMG_4912イギリスはクリスマス一色。明日25日はロンドンのバスも地下鉄も一日中運行休止になるのだそう。そのような中、スーパーで買ったイギリス伝統のクリスマススイーツを試してみた。上はミンスパイ(mince pie)と紅茶ではなくてモルドワイン(mulled wine)。モルドワインは日本で言うホットワイン。シナモンやナツメグなどスパイスの効かせた甘い赤ワインを温めて飲む。これは日本で飲む味と変わらずほっこり美味しい。ミンスパイはてっきり肉のミンチのことかと思ったが、レーズンなどのドライフルーツが入った甘いジャム的なものがフィリングとして入っていてビックリ。さくさくしたパイ生地とジューシーなフィリングがマッチして普通に美味しい。

次に挑戦したのはクリスマスプディング。こちらのクリスマスケーキ的存在のようだ。

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半球状のプラスチックケースに入っており、まるで小さなドンブリ。写真を見るとこちらを開封してひっくり返し、プッチンプリンよろしく皿に盛り付けるようだ。

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黒くてデカイ。サイズは大きめの肉まんサイズ。綺麗に丸くつるつるしている。かわいいけれども華はない。さすがイギリス、素朴なお菓子。

ナイフで切ってみるとニチャっとした感覚。中は想像通りレーズンやプルーンのようなドライフルーツがギッシリでかなりヘビーなお味。一切れでマグカップ一杯分の紅茶が飲めました。

総括すると、ミンスパイもクリスマスプディングもどちらもドライフルーツたっぷりで同じ味がする。喉が渇く。お茶がほしい。