マーマイト食べました

marmite

マーマイト。イギリスに造詣の深い方ならご存知の、イギリス人のソウルフード。イギリス人でも好き嫌いが分かれるというクセのある食べ物。

関係各方面から問い合わせを受け、ついに挑戦させていただきました。

この食品、ビール酵母、つまりビール工場で発酵させた時の絞りカスから作られている。

食べ方はというと、バターなどと一緒にトーストに塗って食べる朝の味らしい。

marmite-bottle

開けてみると匂いは少ない、しいて言えばビール酵母の匂いがしないでもない、スプーンですくうと黒くて相当粘度の高い糊状のものがネットリ。

spread

救いは納豆のように、人によっては臭くて口にも入れることが出来ない食べ物とは違い、基本的に誰でも口には出来そうだ。バターと一緒にぬってかじってみた。

marmite-butter

うーーーわーーー塩辛い!とにかく塩辛い。塩だ。塩味90%の残り焦げ臭さと苦さがそれぞれ5%ずつ。他に形容のしようがない。塩辛くて舌がビリビリする。たっぷり塗るようなモノではない。

もしかしたらうまみやコクがあるのかもしれないが、それらよりはるか全面に押し出す塩味が毒々しい。これを食べ続けたらありがたきビール酵母の健康効果を打ち消して高血圧になること間違い無し。

重油のような漆黒の煌きを放つゲル体はもはや食材界のダース・ベイダー。塗ってしまったら最後、どんな素材もマーマイトの暗黒面に落ちてしまい、元の味など簡単に上書きされてしまう。

書いていてホントにダース・ベイダーが食べそうな気がしてきた。

この日はこれで終了。

その後、もったいないし、何しろ分かる人には分かる味という点が悔しいので何日か続けて食べてみた。塩味の無いバターやクリームチーズをパンに塗る際、少しマーマイトを垂らして塩味を足すといったような用途なら食べられなくもない、ただの塩味より少しホロ苦で美味しいかもしれない。

しかしながら、恐らく1年たっても開けた125gの瓶は空になることは無いだろうと思う。

ちなみに日本人にマーマイトを食べさせるというおもしろ動画はこちら。これはちょっと大げさな気がする。くさやを食べてるわけじゃないんだから。

ところで確実に余りそうな我が家のマーマイト、これを消費するにはどうしたらいいか考えてみた。塩辛くてペースト状なので、味噌的に使うことを想定するのがわかりやすい。

とすれば、カレーやシチューの隠し味に入れる、というのがまず頭に浮かぶ。これはググってみるとかなりメジャーな利用法らしい。まあ誰でも思いつく利用法だろう。

では味噌の他の使い方はないか、そう、漬物だ!

「マーマイト 漬物」で検索するとなんと、マーマイトとヨーグルトでなんちゃってぬか漬けが出来るらしい。これは驚きだが、真似する気にならない。まだそこまでしてぬか漬けを食べたくなるほど海外生活長くないし。。

むしろ自分が考えたのは魚や豚肉の味噌漬け的なものができるのではという仮説。これはググッても出てこないので、是非一度試してみたいと思う。美味しかったら塩こうじならぬ黒こうじ漬として日本に売り込んでやろう。

主夫のおすすめグッズ: マキシコシ・プリオリ チャイルドシート

ヨーロッパのベビーカーは日本製と比べて大きくて重くて取り回しが良くないものが多い一方、ベビーシート/チャイルドシートについては良い物が多いように感じる。特にヨーロッパ大陸の国々は車で国境を越えて長時間移動する機会も多いだろうから子供の快適性・安全性の確保については相当研究が進んでいるだろうし、何より車内のスペースの制約は日本もヨーロッパも同じ、従ってコンパクトかつ実用性の高いものを作っていると思う。

買ってよかったなと思った一品がこちら。マキシコシ・プリオリ。個人的な経験として国内でレンタルしたベビーシートはシートの装着方法が難しく、イライラするし、きちんと固定できたのか不安に思うものもあったのだが、こちらの製品はものの30秒で脱着できる。したがって掃除やカバーの洗濯も気軽にできるのがポイント。

maxicosi-priori
出典:www.halfords.com

肝心のシートはシート側面も深く側面からの衝撃にも対応、きちんと子供の身体をホールドしてくれ、うちの娘は快適な様子、ぐずらない。なお4段階にリクライニングできるので眠るとき、起きている時で角度を替えて心地よさを維持することが出来る。

欠点は日本では手に入りにくいことか。amazonで売っているようだが値段も外国製ゆえそれなりに高くなってしまう。イギリスであれば100ポンド=16,000円くらいなのに、日本では3万円以上になるようだ。もし中古で1−2万円台があったら速攻手に入れるべきアイテムだと思う。

貴方はゴムを付ける派?付けない派?

latex私は付けない。いちいち装着するのが面倒くさいからだ。しかもゴムをつけるとヌメリの感触もよくわからない。

とは言っても食器を洗う時のゴム手袋の話。

日本にいる時は食器は素手の手洗いでほぼ行っていた。料理の合間に使った調理容疑や皿をどんどん洗っていくと時間の節約になるし、何よりキッチンが片付いて気持ちいいからだ。

しかしながらこちらで同じように食器をあらうと指の脂が取れてガッサガサになる。特に指の側面から上(爪側)に向けて荒れまくる。

finger
指ガッサガサの図

主夫業を始めると圧倒的に水仕事が増える中、自動食洗機を使いこなせていなかった一時期は、ハンドクリームを塗っても追いつかず、指がヒリヒリ傷すぎて、サラダ油を手に塗り、その上からゴム手袋をして痛みをこらえて水仕事をした時もあった。

手荒れの理由は恐らく3つある。一つは水の問題。石灰分を多量に含む硬水であるため、洗剤が泡立たない。泡立たないから気がつかないうちに沢山洗剤を使っている。その結果、手が荒れてしまう。

lime-scale
硬水ゆえ石灰の水垢(limescale)が1,2週間でついてしまう

もう一つは、洗剤の問題。安いからといってスーパーのPB商品を使うと、皿の油は取れず指の脂ばかり取れてしまう。こちらの製品は安かろう悪かろうが本当に如実に出る。

PB-detergent
安物は泡立ちも洗浄力も大幅に落ちる傾向が

洗剤の問題は、P&GFAIRYというブランドの洗剤を使うことで解決。さすが一流ブランド品は違う、日本の洗剤と変わらぬ感覚で油汚れが落ちる。

fairy

3つ目は湿度の問題。こちらはセントラルヒーティングで常に窓際の温水ヒーターが稼働しているため、外は雨が多いにもかかわらず室内は相当カサついている。

thermometer
常に乾燥気味でニコニコマークになってくれない

現在相変わらずゴム手袋はしていないが、食器は9割方食器洗浄機で洗っている上、ちょっとした洗い物に関してはFAIRYのお陰でひどい手荒れは解消している。

ナーサリーで誕生日パーティ

こちらのナーサリーに娘を通わせて1ヶ月半、週2回のパートタイム通園でしかもちょっと慣れたと思うと家族旅行ややイースター休暇もあったりでそれほど頻度が高く出席できず、まだまだ朝は笑顔でパパとお別れすることができない。

ナーサリーに着くや否やヤダヤダと大騒ぎし、最後は先生に抱かれながらエンエン泣いて私に手を振る。娘にしてみれば置かれた状況も、遊べば楽しいこともわかっている様で、親と別れるのが寂しいだけなのだろう。実際私と別れた後すぐ泣き止むらしい。

ところで、娘の誕生日が近いので、ナーサリーで誕生会を開いてもらうことにした。こちらでは、親がケーキとプレゼントを持込むことで教室でパーティを開いてくれるのが一般的だそう。普段は撮影厳禁なナーサリーでも、この時はカメラを渡せば写真も撮ってくれるし、親が一緒に参加することもできる。思い出作りに素晴らしい体験になるに違いない。

用意したもの

とにかく初めての経験、ナーサリーにパーティに必要な物を確認して用意した。

その1・バースデーケーキ

birthday-cake

パーティの華、これが無くては始まらない。こちらのバースデーケーキはベーカリーでも売っているのだが、スーパーで買うのが手頃で一般的のようだ。こちらのケーキは冷蔵されずパンやクッキーと同じ扱い。菓子コーナーの棚に置かれている。店員に訊ねて売り場に案内された時にはこんな場所にあるのかとビックリした。

cake-corner

もう一つビックリなのはそのバラエティ。生菓子ではないので、色や形がぶっ飛んでいる。もはやおもちゃにしか見えないものも。

cake1

これと別途パーティグッズの店でHappy Birthdayの文字ローソクを買った。先生に当日ケーキに挿してもらう。

その2・プレゼント

クラスの皆に配る用のプレゼント、おもちゃとお菓子を小袋に入れて振る舞う。

toys

中身はシャボン玉キットと、吹くとピロピロ~と伸びるおもちゃ(正式名称はなんて言うんでしょうねコレ)。

そしておもちゃの他に配る用のお菓子。

gingerbreadman

クッキー一個ずつつけるのも普通すぎるので、ジンジャーブレッドマンのデコレーションキットをSainsbury’sで購入。クラスの皆でデコって遊んでもらって、それぞれの作品を持ち帰ってもらうのがステキだなと。

こんな感じで当日の朝、子供を預けるタイミングで全てを持込み、夕方4時ごろ再度ナーサリーに潜入。

birthday-party

ハッピーバースデーの歌とともにケーキ登場!ローソクの火を吹き消して皆で拍手。本人は終始硬い表情で、どこまでわかってるのかわからないけど、後々この写真をみて何か感じてもらえれば親として嬉しい。

主夫とは孤独な職業なり

me-and-daugther

海外にいて最も不足するもの、日本食を除けばそれは生活する上での様々な情報である。どこで何が売っているから始まり、どこで子供を遊ばせればよいか、休日はどこに行くべきかなど枚挙に暇がない。特に困るのが子供の育児・教育に関わる事、何を読ませたり、勉強させたり、さらにはどこのナーサリーに入れさせるのが良いかなどなど。海外の情報はネット検索では限りがあるし、子供のことだけに知っておきたいことはたくさんある。

駐在妻どうしであれば、こういった情報は女性同士のつながりに入ることで比較的容易に手に入れることが出来る(これはこれでサル山よろしく上下関係やしがらみがあって大変らしいが・・・)。

女性はコミュニケーション能力、ネットワーク構築能力が基本男性より優れているので、すぐに見知らぬ土地での助け合いの輪ができるのだ。実際、自分が渡英して1ヶ月ほど経った時、一人の日本人ママと知り合い、自分が主夫であることを説明すると、すでに他のママ友から最近主夫で近所に越して来た人がいるらしいと聞いてました。といわれたのにはビックリした。それまで2,3人しか日本人に出会っていなかったのに、である。

ただしこれは女性の中での話なので、ここに男性が加わることはかなり不自然だ。今のところ十数人日本人ママと子供の知育施設(Gymboree)で出会っているが、挨拶以上に発展した試しが殆ど無い。会話はこの5種類しかない。

  1. 初めまして!(お早うございます:2回目以降)
  2. お子さんお幾つですか?
  3. お子さんのお名前は?(翌週にはすっかり忘れて、「お子さん」に戻る)
  4. この辺におすまいですか?
  5. お先に失礼します!(お疲れ様でした:見送る場合)

それと、子供同士がいさかいを起こしたりすると「ごめんなさい!」と言うくらいか。とにかく表面的なストロークが毎週続くだけ。

恐らく、女性同士だと、美容院はどこいっているとか、子供に何食べさせているとか、その子供服かわいいですね?どこでかったんですか?とか、いろいろ接点を作り、LINEアカウントを交換し、その後お茶かランチでも?みたいな流れになるのかもしれない。だが主夫が駐妻のLINEを聞き出したり、駐妻を誘って茶を飲みに行くというのも、どんなもんだろうか。唐突に切り出せば気持ち悪いことこの上ないだろう。じゃあそこに至るまで女子トークで盛り上がるほどそっちのほうに引き出しはついてない。残念ながら。

さらに難易度が高いのは駐妻の集団。2人以上で固まっていると、そこには既に社会が出来上がっているオーラが満載で、うちの子がなにかしでかすなり、強制的なきっかけが無いとキビシイ。

これらの問題はなかなか突破口が無いのが現状。もう一人主夫がいたら簡単なんだけどな。。。

一方、日本人以外のママさんはどうか?ただ、話をするのは日本人よりも社交的かつ、アジア人の子供が珍しい部分もあるので「お子さんかわいいですね~」的な話しかけで会話が始まることがままある。集団でいることもない。お店情報など質問すると紙に書いてくれたり、外人である私に親切。ただ、それは外人に道を聞かれて答えているのと同じ。ママ友となると上記のジェンダーの壁がある上に、人種の壁もあるので更に難易度は上がる。

ホントなやましい。