ロンドンの鳥は真夜中にさえずる

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週末の夜中は仕事勤めの時と変わらず、自分の時間がしっかり取れる唯一の機会。この間にNetflixを見たり、家計簿をつけたり、メールを書いたり、ネットで調べ物やタスクの整理をすることが出来る。現在は確定申告の時期でもあり、自分は年末調整前に前職を退職してしまったのに加え、日本の自宅を賃貸に回しているので、作業が結構ある。そんなことをしているとあっと言う間に朝5時とかになってしまう。

一人作業に耽る自分。時刻は午前1時を過ぎたあたりだろうか。しんと静まりかえった部屋の中。もちろん窓の外は灯りをつけている家も無い。しかしどこからか美しい鳥のさえずりが聞こえてくる。まるで高原の朝のような爽やかな「ピピピ、チチチ」という鳴き声。特に渡英間もない頃は違和感をすごく感じた。育児疲れでどんよりしている自分に爽やかすぎるからだ。朝でもないのにやめてくれ!そんな清々しい声、無理にテンションを上げさせて来るようでイラつく。しんみりしたいのに。鳥って鳥目じゃなかったっけ??

一体どのような鳥がさえずっているのかとても気になるが、真夜中に姿をみることは無理。ネットで調べてみたらどうやらロビン(ヨーロッパコマドリ)らしい。Youtubeで鳴き声を確認するとやはりこいつのようだ。

Wikipediaより

ヨーロッパコマドリ(学名:Erithacus rubecula、英名:European Robin, Robin)は、スズメ目ヒタキ科の鳥である。かつてはツグミ科に分類されていたが、現在では再編されヒタキ科に分類されることが多い。ヨーロッパの文学作品等における「コマドリ」「駒鳥」とは、本種のことである。
ロンドン・タイムズが1960年代初めに行った人気投票でも一位になるなど、イギリスでは特に馴染み深い野鳥の一つであり、政府などから正式に制定されてはいないが一般に国鳥とされている。

1年前のBBCの記事「Robin tops poll to find UK’s ‘national bird’」によると、昨年イギリス国民20万人以上の投票でも、34%の得票率によってロビンが国鳥にふさわしい鳥1位の結果が出たとのこと。2位は12%でBarn Owl(メンフクロウ)11%Blackbird(クロウタドリ)。正式な国鳥として承認されるよう活動を行っていくとのこと。

ロビンの姿はいまだ見たことはないが、この声はすっかり最近は馴染みとなり、平日の夜更かし注意のアラームとして活用させていただいている。

アビイ・ロードで電話に出んわ

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wikipedia

今週水曜日に、37.2度の発熱があった。関節痛と倦怠感が激しく、娘の面倒や夕食を準備するような気分じゃない、けど主夫だからやるしか無い。幸い一日で熱は収まったが、おそらく娘から貰ったに間違いない。先週娘は38度超の熱を一晩出して私と妻を慌てさせたが、その後も下痢と鼻水が少々続いていた。

そしてまだ気だるさが残る金曜日、娘の調子が悪化した。やはり風邪のようだ。透明な鼻水が両方の穴から流れでている。いままでとは量が違う、毎回ティッシュで拭ってやる必要がある。しかも昼寝の後、とうとう黄色い鼻水までてろんと顔を出してしまった。ここでさすがに病院に行こうと決心。ちょうど自分も娘の後を追って同じ症状が出ているので、ついでに見てもらえば丁度いい。そんな気持でSt. John’s Woodにある、日本人向けの北診療所へアポの予約電話を入れた。

現在の時刻は2:40pm、唯一アポが取れた時間が3:00pm。あと20分しかないが、自宅から診療所へは十分間に合う距離。車に娘を乗せてHampsteadからSt. John’s Woodへ、道中もスムーズでアポの5分前に辿り着く。が、都会の病院故に駐車場が1台分しか無い、しかたがないので一旦病院を離れ、近所のパーキングスペースを探してウロウロ。グルグル近所を回り数分、パーキングエリアを発見。しかし既に時計は3時を回っていた。病院のアポに遅れてしまう、急がなくては!

パーキングの支払機が近くにないので、標識のサインをカメラに収め、後で支払登録することにした。イギリスでは電話の自動応答でも支払うことが出来るのだ。必要なのはロケーション番号6173と連絡先。

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子供を抱えて小走りに病院に向かう。すると路上に群がり写真を撮る10人位の人々。おお、ここはアビイ・ロード(Abbey Road)だ。説明するまでもなく、ビートルズのアルバムタイトルにもなった通りのこと。ジョン・ポール・ジョージ・リンゴの4人が並んで撮影したその横断歩道は病院と150メートルくらいしか離れていないのだ。

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病院には7分遅れで到着。寒気対策にカイロを背中に貼っていたのに加え、荷物と子供を抱えてもう汗びっしょり。幸い病院はスムーズに診療が済み、父娘共に風邪薬の処方をしてもらった。

ところが、問題はここから。

院内の薬局に移動し、薬剤師に処方箋を渡したところから、ピンチが始まる。

娘の機嫌があまり良くなく、お菓子が欲しいと騒ぎ始める。つい1時間前にリンゴ半個も平らげたのに。何も持ってないよと言っても聞くはずもなく、私のバッグを漁ろうとする娘。

薬局の環境も良くない。子供が時間を潰せるような楽しい物は一つもない。しかもイギリス人のノロノロオペレーションで、一向に薬が出てこない。

はと気づく、駐車場の支払登録を済ませないとまずい、30分過ぎてしまっている。もう既に切符を切られてもおかしくない。

そう思いきや娘がギャーギャーぐずり出す。仕方なく私のiPhoneYoutube動画を見せる。娘が見たいのはいつもアンパンマン、それもおもちゃの紹介動画、いつもこればかり。

やれやれ、これで暫くは大丈夫かと思ったのだが、しまった、電話を渡してしまっては支払が完了できない。

Youtubeマジックも今日はあまり効果が出ず、子供はぎゃあぎゃあ騒ぐ、お菓子が欲しくて「ちょうだい、ちょうだい、ちょうだあああああい!!!」と泣きわめく。支払の電話をかけようとiPhoneを取り上げようとすると更に泣きわめくので始末に置けない。

泣きわめくのを承知で、断続的に娘よりiPhoneを取り上げ、電話をかけて、何度も何度も自動音声で登録を試みるも、なぜか写真の6713が番号として存在しないとエラーを返されてしまう。

もう限界だ。こっちの体調が悪くなりそう。

LINEで妻にパーキングサインの写真とメッセージを送る。頼む、これを見て俺の代わりに登録して!!

既読はつかない。

断続的に電話をかけて、何度も何度も自動音声で登録を試みるも、なぜか写真のロケーション番号6713が番号として存在しないとエラーを返されてしまう。脂汗が額に滲んでくる。

既読はつかない

その間も子供は泣きわめき、よくわからない主張をし始める「もって、もって、もってええええ!」。

何を言いたいのか全くわからないのでかばんやオムツなどいろいろ持たせてみるが、違うらしい、余計怒って泣く。もううるさいし、いたたまれないので、薬局を出る。

既読はつかない。

暫く外で気分を逸らそうと努力するうち、誰かを呼んでいる雰囲気だったので再度中に入る。案の定自分が呼ばれていた。急いで薬を受取り、歩いている感も左腕に娘をかかえながら右手で電話をかけ、入金を済ませようと必死に自動音声と格闘を続ける。

なんと、外に出た途端、呪いの6713が登録出来た!意味がわからない。深く考える余裕すらない。もう1時間近く経ってしまったけれども、諦めずに1時間分お金を電話入金した。

そして再びアビー・ロード。もう入金した以上、慌ても仕方ない。手遅れならそれまでだし、切られてなければ今の入金でセーフなはず。もう足掻いても結果は出ている。あとは車に戻るだけ。

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そして結果は。私の負け。

駐禁切符が切られた時刻は入金のわずか7分前のだった。
“Abbey Road”のアルバムにもあったな、The Endという曲が。

既読がつく。

はや2週間で2回めの駐禁切符。。。最近運気の流れが良くない。お祓いしたい。

ジンボリーに入りました

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娘のナーサリーをどうするか問題に悩んでいる間、とりあえずジンボリーに通わせることにした。ジンボリーはモンテッソーリ教育をベースにした0歳〜5歳児向けの教室。日本でも広尾・自由が丘などに教室があって、先生は外人、しかも保育園ではないので親は同伴での参加が必要、つまりセレブな専業主婦じゃないとなかなか行けない場所なのだ。自分はセレブではないが、とりあえず子供には他の子と触れ合う機会を作ってあげたいのでサインアップした。

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Gymboreeの中。広いプレイグラウンドが室内にあって、滑り台などのアスレチックが揃っている。会員になればクラスが開催されていない時間帯は自由に使える。イギリスの冬は天候が悪いから、なかなか子供を公園で遊ばせられない。この時期には助かるサービス。

ロンドンのハムステッド教室は週一回、1回あたり45分で。4週間で£64。こちらでもなかなかのお値段。でも講師の調達コストが低いからか、日本よりは安いようだ。どこかのブログで見たが、日本では月18,000円くらいはするらしい。。。

クラスの内容はまあ、モンテッソーリだかヒゲソーリだか知らないが普通におゆうぎ。そんなにありがたい教育法なのかは私の目からは正直わからない。恐らくうちの娘にはもう一つ上のクラスのほうが良いのかもしれない。

IMG_5431こっちではこういった教室では定番のパラシュート。ママ達が輪になって歌いながらパラシュートを上下させる。そこに相変わらず黒一点の私。こどもは上に乗ったり、下に入ったり。これはしゃぼん玉を追いかけている娘。でも、歌になるとつまらないのか、アスレチックで一人でひたすら遊んでる。料金高いんだから先生と一緒にお歌でお手々をたたこうよ。。。

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巨大な丸太状のクッションを転がす遊び。娘もこれになったら、アスレチックから飛んで戻ってきた。好きなのはアスレチック系ばっかりだな。

締めはGymboという、ジンボリーのマスコットキャラの登場タイム。めちゃくちゃ先生がもりあげるから着ぐるみが出てくるのかと思ったら、正体はなんと先生が戸棚から出してくるピエロのパペット(指人形?手人形?日本語は適当な言葉がないな)だった。お父さんはがっくり、娘は気持ち悪いのかドン引き。他の子どもたちはワーッと近寄っていくのを横目に、父娘で遠い目をしておりました。

そんなこんなで45分間。あっという間に終わる。まとめると以下の様な感じ。

  • 良い面
    • 子供の冬の間の身体を動かす場所として良い
    • 費用対効果は?だがナーサリーよりは遥かに安い
  • 悪い面
    • 週一回、45分では少なすぎる
    • 親が同伴で世話をしなくてはならず、自分は全く楽にならない

駐車違反切符切られた

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やられた。駐禁切符切られて、なんと£65の罰金が。日本円にして約12,000円。い、痛い・・・。

ロンドンでは、幅広く路上駐車が認められている。歴史的街並が残るロンドン都心では、車庫など無い住宅も多く、自治体からParking Parmitを取得することで路上を車庫代わりに出来る。ゾーンが割り当てられるので、そのゾーン内のみ停められる仕組みだ。一方一時的な駐停車については、許可されたエリアについて誰でも有料で停めることができるのだが、パーキングメーターが個別に付いているわけではなく、最寄りの支払機、もしくは電話かネットで支払をすることで停めることが出来る。

別に上記の基本ルールを破ったわけではない。自分は交通ルールを順守する善良な市民であったはずが、今回は、いつも停めている場所でやられた。

曲者なのが”Parking Suspension(駐車一時不可)”のサイン。道路工事などで封鎖されてしまうのだ。よく見ていないと、警告がはられていることを見逃したり、他の車が休止時間ぎりぎりまで普通に停めてたりするので、うっかり周りの車にハメられる。トラップとしか言いようが無い。とにかくこれを見たら近寄らないことが賢明。

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上がZoningによる駐車許可サイン、下が一時駐車不可期間のサイン

 

いつもの如く、子供をコミュニティーセンターで遊ばせて帰ってきてみたらワイパーに変な紙が挟まっていた。恐る恐る見ると、罰金£130で、2週間以内に払えば半額の£65にしてあげるという内容。£130て結構重いんだけど。恐ろしい国だ。

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明日から粗食で埋め合わせだ。はぁ。

親子クッキング:スコーンを焼く

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ハムステッド・コミュニティーセンターの子供教室、木曜日のプログラムは親子クッキング。イギリスならではの焼き菓子を作ることが出来る。

今回のメニューはイギリスを代表するお菓子、スコーン。下がレシピ。

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レシピは極めてざっくりしている。バターで小麦粉を練って、レーズンを入れて形を整え、オーブンで焼くだけ。公民館にもオーブンが設置されているので、簡単に焼き菓子が出来る。うちの子はちょっと興味を引くほどの歳になっていないので、小麦粉が手にくっつくだけで気持ち悪がって手を洗いに行こうとする。結局自分がほとんど作ることに。でも型抜きだけは粘土遊びと同じだから楽しそうにやっていた。

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出来上がりの見た目はまるでクッキー。良い香りに期待を膨らませながら一口かじってみると、味が無くて超粉っぽい。ハッキリ言って不味い。砂糖がはいってないから当たり前か。これにジャムやクロテッド・クリームを付けて食べるのが本場の食べ方だろうが、こんなゴワゴワした食べ物、そこまでして食べる価値があるのだろうか。

簡単なので皆さんもお試しあれ。