コッツウォルズで車がパンク その1/2

最近旅のアクシデントが多くてお祓いに行きたい気持ちになる。

4月中旬、日本より両親が遊びにきたこともあり、家族+両親の5人で英国コッツウォルズ地方に23日のドライブ旅行に出掛けた。

初日はバースへ。ローマ時代の浴場を見学。2000年前ローマ人がはるばるこんなところまで来て風呂を作るそのこだわり・情熱がすごい。半端無く風呂が好きだったのだろう。

bath

その後コッツウォルズ南部地方の美しい自然と鄙びた村を回る。

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2日目はコッツウォルズ北部へ移動。午前中は引続き美しい村々を訪れる。本当に癒される。

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午後は早めに宿泊先であるチャリングワース・マナーハウス・ホテルに向かい、アフタヌーンティーを愉しんだ。

Charing Manor
Charingworth Manor Hotel HPより

3日目は午前中は引き続きコッツウォルズ北部を旅し、Hidcote Manor Gardenという庭園を訪れた後、早めにロンドンに帰るはずだった。しかし事件は起きた。

チッピング・カムデンという町に訪れた時の事だった。

町外れを進んでいくと、美しい住宅街に景色が変わった。住宅街を走る狭いが車の往来もそこそこある上下2車線の道沿いに、ガイドブックで見た曲線が美しい茅葺き屋根の家が見えてきた。

house

写真を撮るために母と妻をおろそうと、路肩に寄ったのだが、車は大人4人+子供1人+荷物満載の状態、ブレーキの利きが甘くそこそこスピードを出したまま路肩の段差を乗り上げてしまった。すると、ガツンとものすごい衝撃が左前車輪に走る。茂みに隠れて石段がよく見えなかったのだが、結構な段差があったようだ。あっ!と思いきや、ダッシュボードの警告灯が黄色く光る。なんとタイヤの空気圧低下信号が出てしまった。あれよあれよというまに左前のタイヤの空気圧が0となった

外に出てみると見るも無残なぺしゃんこのタイヤ。ああああ。。。。

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つづく。

子育ての合間のミュージカル鑑賞

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子育ての合間に、大体月1回のペースで夜な夜な一人ミュージカルに出掛けている。その日だけは少し早めに妻に帰ってきてもらって、自分は夕食の支度まで終えて子供の面倒をバトンタッチ。ウエストエンドのシアターは19:30開演なので、それまでに軽く食事を済ませ家をでるのだ。

これまでに見たのは4作品。オススメ度と併せ軽く感想を書いてみた。以下ネタバレありなのでご注意を。まあミュージカルは内容を事前に把握していたほうが楽しめると思うから問題ないと思うけれど。

ミス・サイゴン (Miss Saigon)

Miss Saigon公式HPより
公式HPより

英語難易度:☆☆☆
おもしろさ:☆☆

ミュージカル好きでなくてもタイトル名くらいは知っている超有名作品。ここロンドンのウエストエンドで初演がされたのが89年だから27年の歴史のあるロングラン作品。ベトナム戦争の戦乱の最中、ベトナム人女性とアメリカ軍人の恋と離別の物語。自分としては二人が恋に落ちるが、二人の関係は引き裂かれて最後に女性が死ぬ、いうお涙頂戴な古典的プロットと、主人公のキムがストーリーの序盤でアメリカ軍人のクリスと恋に落ちて子供が出来・・・という駆け足な展開がどうも不自然過ぎて感情移入できず、好きになれなかった。古臭いんだよね。もう一度観たいとは思わない。但し名場面と言われるヘリコプターの登場シーンは圧巻だった。

ベッカムに恋して(Bend like Beckham)

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公式HPより

英語難易度:☆☆☆
おもしろさ:☆☆☆

2002年の同名映画が原作。ロンドンのインド人コミュニティの話。ベッカムにあこがれるインド系のサッカー少女が、その才能を見込まれて女子サッカーチームに誘われるのだが、娘がサッカー選手をするなんて許せないという保守的なインド人両親との軋轢の中、自分の進む道を信じて頑張るという、超ポジティブな元気の出るコメディ。ロンドンにおけるインド系の家庭のあるあるが散りばめられていて、観客の笑いを誘う。こういった人種やエスニシティを背景にしたストーリーが、同じバックグラウンドを持つ役者によって演じられることでリアリティが生まれるし、結果、異文化理解を促進し、観客の心も打つことができる。これを日本で、例えば劇団四季が演じても全くピンと来ない作品だろう。ロンドンという国際都市だからこそ生まれ、演じることのできる作品だと思う。

スリラー・ライブ (Thriller Live)

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公式HPより

英語難易度:☆(殆どセリフ無し)
おもしろさ:☆☆☆☆☆

マイケル・ジャクソンの歌と踊りの世界を、マイケルの子供時代から時系列で紹介していく興奮の2時間半。これは正確にはミュージカルではなく、マイケルの声マネ・物マネアーティストによるレビューショーのような感じ。ステージはジャクソン5の曲から始まるのだが、最初の子役の歌のそっくり度から観客席は熱狂の渦、その後マイケルのそっくりさんによるビリー・ジーンのムーンウォーク、ゼロ・グラビティなどお約束の見せ場も登場し、観客総立ちで盛り上がる。熱狂は劇場外でも冷めやらず、帰り道すがら絶対ムーンウォークのマネしてみたり、突然「ポゥ!」とか叫んでしまうと思う、いやしないか。

キンキー・ブーツ (Kinky Boots)

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公式HPより

英語難易度:☆☆☆☆
おもしろさ:☆☆☆☆

2005年の同名映画が原作。倒産寸前の工場を父から引き継いだビジネスマンの息子が、ドラァグ・クイーンとひょんなことから知り合うことで、男性用女性靴というニッチ市場に方針転換、見事成功を収めるという話。舞台がノーザンプトンという地方の街でかつ、工場労働者が主な登場人物となるためか、英語が非常に訛っており拙い自分の英語力ではものすごく聞き取りにくい。勿論ストーリーは流れから理解はできるが、台詞の理解という意味では全体の1、2割程度しかきちんと聞き取れなかったのでは無いかと記憶している。それでも、準主演のドラァグ・クイーン、ローラ役の俳優さんが歌も踊りも演技も素晴らしいエンターテイナーで、このミュージカルを引っ張っている。加えてシンディーローパー作曲による音楽もとても印象的。事前に配役とあらすじを勉強して臨めばとても満足できる作品。

駐夫の社交術

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最近は娘をナーサリーに通わせている間、フルートの練習に勤しむ。

妻の会社のロンドン駐在の本部長が、フルートがご趣味で、大学時代から社会人もオーケストラで演奏されているという大ベテランの方なのだ。その方から一緒にデュエットをしないかというお誘いを頂いたのだ。

私も一応中学高校時代に部活で四六時中フルートを吹いていた身、夫として妻の社内人脈の構築・強化のために一肌脱がなくては。

一般的に海外にいると組織のサイズの小ささにより、日本では会話すらできないような会社組織のラダーの遥か上の人と身近になれるチャンスがあるが、仕事だけでなく、この際公私共に身近に接することも重要かと思われる。私自身も他社の偉い人と仕事に関係なく知り合えるのは非常に興味深い。

事前に渡された課題曲は

バッハ

インヴェンション第14

小フーガト短調

アリア(G線上のアリア)

フランス組曲第5番 ガボット

ソナタ (BVW1038)

テレマン

無伴奏2つのフルートのための6つのソナタ

フォーレ

パヴァーヌ

ブラームス

ハンガリー舞曲

ビゼー

シャンソン・ボエーム(歌劇カルメンより)

シューマン

交響曲第5番のテーマ

勿論準備をすべく練習をしたのだが、バッハって意外と難しい。その上錆びきった自分の腕前の上に曲数が多すぎて練習しきれない。バッハのソナタだけで4楽章の組曲だし。

結局初回はバッハ4曲をきちんと形にするので一杯一杯。

そして、本部長とのセッションの日。都心に位置する本部長のステキなアパートメントに自分一人で訪問。

実際ご一緒するとまず楽器が違う。ムラマツの銀製管体に金製の頭部管。恐らく頭部管だけで100万円くらいはするはず。足部管は通常より半音下まで出せるH足部管。うーむ。全部で自分の楽器が4本以上買えるのではないか。そして音色もバリバリに響く低音とさえずるような高温にこちらは圧倒されっぱなし。

本部長との本番では殆ど初見状態になってしまった。本部長はどの曲も軽々どんどん進む一方、こちらはすっかり譜面が読めなくなっているのでめちゃくちゃしんどい。足手まといを超えて既にレッスンの教師と生徒の関係になってしまいそうな感じ。

修行が全然足りないことを痛感。あーもっと頑張らねば。

しかしながら、フシギなご縁で始まったこのフルートセッション、男同士缶ビールを飲みながらのリラックスした雰囲気で非常に楽しかった。残念な腕前で大変恐縮だったにも関わらず、最後には本部長お手製のカレーライスまでごちそうになってしまった。

どなたかロンドンでフルート一緒に吹きませんか??男女問わず仲間募集中です!

ロンドン水道料金削減の必須テク

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ロンドンの上下水道料金だが、水道会社(Thames Water)からの請求金額が結構高い。年間の請求がまとめて来るのだが、その額なんと546.8ポンド(87,500)!月換算で46ポンドもかかる。

これには理由がある。こちらの水道料金の計算方法は2種類あって、ひとつ目はメーターを設置し、従量課金にする方法。これは日本と同じ。ふたつ目はメーターを設置しないかしていない場合、家のサイズと居住エリアからその家庭のChargeable Valueが自動的に決定され、そのレートに基づいた固定額が請求される方法。

現状、引っ越してきたばかりの我が家は水道会社が勝手に設定したレートで請求されているのだ。

一応、請求明細の中に、実際額による従量課金を望む場合はthameswater.co.uk/watermeterでメーター設置をリクエストせよと書いてある。

いくら物価の高いロンドンでもこの値段はないでしょと、水道会社への不信感がMaxになった我が家はメーターを設置調査を早速申し込んだ。

数日後、水道会社の調査員が我が家にやって来た。調査員は部屋のメーターボックス、水回りの設備を一通り確認、そしてベッドルームの数と居住人数を確認。その場でメーター設置可否については結果を教えてくれた。

結論として、うちにはメーターを付けることが出来ないから、結局Chargeable Valueによる請求になってしまうとのこと。ただし、今回の訪問査定に基づき、年間341ポンドに下がるとのこと。なんと削減効果は4割近く!

元のレートは一体何なんだと思うほどのボッタクリ。恐らく戸建住宅も含めての平均値でもとっているのではないか。もしくはどの家庭でも逆ザヤが起こらないほど高いレートを設定しているとしか思えない。

ここまで下がると、メーターをつけると更に安くなるのではと勘ぐってしまうが、日本人は風呂に入る回数も多いから、固定のほうがいいかもしれない。

ロンドン在住の皆様はもちろん、これから渡英する方も水道メーターの導入は速攻行うことを忘れずに。

ロンドンでの仕事探し

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Regents Park

5月に入りロンドンは15度近くまで気温が上がるようになり、若葉の緑も美しくなってきた。自分においては子育ても大分要領をつかめてきたし、娘はナーサリーに順調にいってくれている。ついこの間はナーサリーで初めての親子面談があり、先生からも娘が楽しく過ごしているとフィードバックをもらったばかりだ。

こうなると次は自分の仕事を再開させたい。男性である自分は目的も無く駐在ママたちの中に入っていくのがやはり難しい。現地での人や社会との関わりは仕事を通じて行いたいのが本音。

日本とリモートで仕事をするのも勿論悪くないのだが、現地での人間関係構築という面および時差を考えると子育てを優先させる自分としては、できれば現地の仕事をしておきたい。

自分のレジュメを日系エージェントに送り探りをいれているが、なかなか難しい状況。まともに面接に進む案件はまだ無い。

ロンドンは金融の仕事が多く、日系のネット系企業が少ないのがまず大きいのだが、それはメーカーや他サービス業まで手を広げるとして、やはり自分自身の問題が一番大きい。年齢やスペックも相当おじさんなのに加え、帯同ビザであることがネックの様だ、妻の帰任に合わせ仕退職するような人材には採用側も当然優先度が低くなってしまうためだ。もはやサラリーは低くてもどうでも良いというスタンスで望んでいるにもかかわらず、日本より働き方のフレキシビリティが高いイギリスでも厳しそうなのが悔しい。

現地採用で兼業主夫ができる道筋が見えなければ、男性が主夫として海外に出て行くような決断が難しくなってしまうと思う。自分が実験台になり何か良い筋道を探したい。

そんなこんなで現地の日本人の掲示板を眺めているとチラチラ広告が目に入ってくる「治験」の2文字、要するに発売前の人体実験のようなもの。誰にでもできる簡単なオシゴトで、投薬および数日間の入院で450万円手に入るらしい。いまの自分にイギリスでできることはカラダを売るくらいか。。