フルタイム勤務になってからの家事について 後編

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私がフルタイムで仕事をするようになり、日本にいた時と同じ完全共働きとなった。

これまで平日は私がフリーランスの仕事の合間に日々の家事、および火曜日は仕事をセずフルタイムで子供の面倒を見ていた。

しかしこれからは子供を全日ナーサリーに通わせる一方、家事育児のやり方についても新たなやり方が必要になった。行った改革は3つ。1. 平日の炊事の省力化、2. 夫婦間でのタスクの再配分、および3. タスクの外部化を行うことにした。

3.タスクの外部化

毎日の夕飯を作り置き惣菜を中心にすること、娘のナーサリーへの送迎を夫婦で分担すること、そして最後に夫婦双方の負担を減らす為のタスクを自分たちがやらなくても済むように外部化の工夫を進めていくことにした。

掃除を楽に

まずは機械化されていない最後の基本家事、部屋の掃除をルンバに任せることにした。

上記写真は先月日本へ一時帰国した際に入手したルンバ960。航空会社のマイレージが10万マイル近く残っていたのだが、マイルの失効が始まりつつあったので、全て使って交換。

海外にいると中々マイレージを使う機会が少ない。なぜならロンドン発欧州各都市のLCCRYAN AIR, easyjet, Vuelingなどかなり充実しているので特典航空券で日付の不自由を我慢してまで飛ぶメリットが少ないのだ。

勿論日本で入手したので日本市場向けのルンバなのだが、充電ベースユニットの対応電圧は240VでもOK、写真の通りプラグの形状を変換だけしてあげれば一応大丈夫なようだ。外出先から遠隔操作するスマホアプリもイギリスのApp StoreからDL、そして設定も出来た。(勿論メーカーは推奨していないので真似する方は自己責任でお願いします)

これに加え、ハウスクリーニングはTask Rabbit等の家事アウトソーシングサービスを活用し、専門家に時々やってもらうというのも躊躇なく検討したいと思っている。

子供のお迎えをなんとかしたい

そして次は私が担当している子供のナーサリーへの迎えのタスクの外部化。これは基本的に職場からは5時帰宅という許可は頂いているものの、今後外出や長引く会議などで5時に上がれないケースも出てくるかもしれない。

幸い、ロンドンと東京は8−9時間(サマータイムで1時間前後する)の時差があり、ロンドンの夕方は東京の早朝の為テレカンは入りにくいのが救いなのだが、それでも現地での業務で夕刻の時間が必要になることはありうる。そのために、ナーサリーへピックアップ、家で食事を食べさせ、お風呂を入れ、場合によっては寝付かせるところまでやってもらえるナニー(シッター)を確保したいところ。

勿論毎日ではなく、目的の一つは週に1日とか定期的に残業できる日を作ること、もう一つは突発的なトラブル、出張などで対応をしていただく不定期な対応を想定すること。

そして迎えとは別に恐ろしいのが病児保育が必要になるケース。つい1週間前、子供がインフルエンザに罹り、39.5度の熱が2日間続いた。不幸にも私の出社初日を5日後に控えてのことで、つきっきりの看病でなんとか4日間で回復させることが出来たが、今後はどうしたらよいやら不安でいっぱいである。

これらに対してはまだ完全なる策が講じられていないのが現実。以前から時々お世話になっている日本人ナニーの方に来月辺りから定期的な対応についてはお世話いただけそうな感じなのだが、いざ緊急となると非常に難易度が高い。こちらはある程度夫婦も職場のご理解を得て、トラブル時は早目にどちらかがバックアップに入るということしか今のところ無い。今後は日本人など国籍で絞らず、ロンドンに多いフィリピン系の方も含め、いざという時の頼れる人リストを作る必要がありそうだ。病児保育についても対応できる場所を確保しておく必要もある。

私は入社した翌週から海外出張が発生、慌ただしくなってきた。まさに待ったなしの対応が求められている。

今月から働きます

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6月になったが、朝の気温は10度。まだダウンジャケットやコートが必要なくらいロンドンは寒い。迂闊にも風邪をこじらせてしまった。そんな相変わらずの天候の中、自分の状況は大きく変化.。今月から働きます。

この3ヶ月、仕事をなんとかこちら再開したいと悪戦苦闘を繰り返していたのだが、駐夫(帯同者)の壁は厚い。日系転職エージェントを通して応募した10件弱のポジションは全て面接すら進まず終了。

そもそも、給与額より時間のフレキシビリティを求め、帰国時期が妻(正確には妻の会社)次第という私は、一般的に年収の20%と言われるフィーをもらう彼らのビジネスモデルには 商材として合致していないのだ。企業がエージェントに支援を依頼する時点で、必要な人材は正社員、願わくば終身雇用という相手を探している訳で。思惑半ばで従業員が帰国してしまったら企業としてはエージェントに”金返せ!”となってもフシギではない。

やはりここは、現地の日本人経営者にお会いしていろいろ相談をさせていただき、ご支援いただいたり、彼らの細かいニーズを拾ったりしたほうが、より自分の希望に合致しやすい仕事内容やスタイルにたどり着けるような気がしてきた。

そのような中で、プロジェクトベースで数ヶ月、とある日系のIT企業のお仕事をいただくことになった。

勿論直接企業と条件等は話し合うが、期間も勤務形態もフレキシブルなので直接契約/雇用ではなく、派遣会社に登録し、派遣社員として勤務する。自分は子供の面倒を見なくてはならないので、週3日子供をナーサリーへ送迎し、その空き時間(9時〜5時)で仕事をして、残りの2日間は子供と一緒に過ごすというアプローチとなる。これであれば、企業側も労働者側もWin-Winとなりうる。

このような身勝手な願いを聞き入れ、声をかけていただいた社長には本当に感謝しか言葉が見つからない。

勿論子育て担当の主従は入れ替わるが、海外でも東京にいた時と変わらず、夫婦で日本と変わらず子育てと仕事の両方を実現させたい。その試みの最初の一歩が始まった。

海外赴任となると、昭和のパラダイムでは男性が海外で出世街道を進む中、女性が仕事を泣く泣く手放し、完全に家に入り、子作りや子育てに専念という形式が一般的。ただし、今後はどうであろうか、日本の人口が縮小し一億総活躍時代と呼ばれる時代、これからのビジネスにおいて”海外進出”×”女性の活躍”というキーワードは当然の帰結と予想される。

一般的に男性に比べ語学が好き/得意な女性は多い。結婚しても海外赴任する機会も多くなるであろう。その場合夫はどうするのか、帯同して家に籠るのか?でもそれでは昭和のパラダイムの中で性別が入れ替わっただけだ。子供も産めない分女性よりも分が悪い。

男性だからこそ、どんな国に放り出されてもたくましく自分の能力を発揮すべきではないのだろうか。海外で専業主夫として時を過ごすのは、帰国後の家族の生活リスクを高めてしまう。

それが私の渡英にあたってのテーマであり覚悟であった。仕事ができないなら帰ろう、しかし40歳過ぎとは言え、もしそうなったらそんな情けない自分でいいのかと。

ナーサリーで覚えた英語の歌を歌う娘を見て思う。子供は可能性の塊だと。でも自分も可能性を捨ててはいけない。幾つになっても。だ。

ロンドンでの仕事探し

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Regents Park

5月に入りロンドンは15度近くまで気温が上がるようになり、若葉の緑も美しくなってきた。自分においては子育ても大分要領をつかめてきたし、娘はナーサリーに順調にいってくれている。ついこの間はナーサリーで初めての親子面談があり、先生からも娘が楽しく過ごしているとフィードバックをもらったばかりだ。

こうなると次は自分の仕事を再開させたい。男性である自分は目的も無く駐在ママたちの中に入っていくのがやはり難しい。現地での人や社会との関わりは仕事を通じて行いたいのが本音。

日本とリモートで仕事をするのも勿論悪くないのだが、現地での人間関係構築という面および時差を考えると子育てを優先させる自分としては、できれば現地の仕事をしておきたい。

自分のレジュメを日系エージェントに送り探りをいれているが、なかなか難しい状況。まともに面接に進む案件はまだ無い。

ロンドンは金融の仕事が多く、日系のネット系企業が少ないのがまず大きいのだが、それはメーカーや他サービス業まで手を広げるとして、やはり自分自身の問題が一番大きい。年齢やスペックも相当おじさんなのに加え、帯同ビザであることがネックの様だ、妻の帰任に合わせ仕退職するような人材には採用側も当然優先度が低くなってしまうためだ。もはやサラリーは低くてもどうでも良いというスタンスで望んでいるにもかかわらず、日本より働き方のフレキシビリティが高いイギリスでも厳しそうなのが悔しい。

現地採用で兼業主夫ができる道筋が見えなければ、男性が主夫として海外に出て行くような決断が難しくなってしまうと思う。自分が実験台になり何か良い筋道を探したい。

そんなこんなで現地の日本人の掲示板を眺めているとチラチラ広告が目に入ってくる「治験」の2文字、要するに発売前の人体実験のようなもの。誰にでもできる簡単なオシゴトで、投薬および数日間の入院で450万円手に入るらしい。いまの自分にイギリスでできることはカラダを売るくらいか。。

主夫のおすすめグッズ: マキシコシ・プリオリ チャイルドシート

ヨーロッパのベビーカーは日本製と比べて大きくて重くて取り回しが良くないものが多い一方、ベビーシート/チャイルドシートについては良い物が多いように感じる。特にヨーロッパ大陸の国々は車で国境を越えて長時間移動する機会も多いだろうから子供の快適性・安全性の確保については相当研究が進んでいるだろうし、何より車内のスペースの制約は日本もヨーロッパも同じ、従ってコンパクトかつ実用性の高いものを作っていると思う。

買ってよかったなと思った一品がこちら。マキシコシ・プリオリ。個人的な経験として国内でレンタルしたベビーシートはシートの装着方法が難しく、イライラするし、きちんと固定できたのか不安に思うものもあったのだが、こちらの製品はものの30秒で脱着できる。したがって掃除やカバーの洗濯も気軽にできるのがポイント。

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出典:www.halfords.com

肝心のシートはシート側面も深く側面からの衝撃にも対応、きちんと子供の身体をホールドしてくれ、うちの娘は快適な様子、ぐずらない。なお4段階にリクライニングできるので眠るとき、起きている時で角度を替えて心地よさを維持することが出来る。

欠点は日本では手に入りにくいことか。amazonで売っているようだが値段も外国製ゆえそれなりに高くなってしまう。イギリスであれば100ポンド=16,000円くらいなのに、日本では3万円以上になるようだ。もし中古で1−2万円台があったら速攻手に入れるべきアイテムだと思う。

貴方はゴムを付ける派?付けない派?

latex私は付けない。いちいち装着するのが面倒くさいからだ。しかもゴムをつけるとヌメリの感触もよくわからない。

とは言っても食器を洗う時のゴム手袋の話。

日本にいる時は食器は素手の手洗いでほぼ行っていた。料理の合間に使った調理容疑や皿をどんどん洗っていくと時間の節約になるし、何よりキッチンが片付いて気持ちいいからだ。

しかしながらこちらで同じように食器をあらうと指の脂が取れてガッサガサになる。特に指の側面から上(爪側)に向けて荒れまくる。

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指ガッサガサの図

主夫業を始めると圧倒的に水仕事が増える中、自動食洗機を使いこなせていなかった一時期は、ハンドクリームを塗っても追いつかず、指がヒリヒリ傷すぎて、サラダ油を手に塗り、その上からゴム手袋をして痛みをこらえて水仕事をした時もあった。

手荒れの理由は恐らく3つある。一つは水の問題。石灰分を多量に含む硬水であるため、洗剤が泡立たない。泡立たないから気がつかないうちに沢山洗剤を使っている。その結果、手が荒れてしまう。

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硬水ゆえ石灰の水垢(limescale)が1,2週間でついてしまう

もう一つは、洗剤の問題。安いからといってスーパーのPB商品を使うと、皿の油は取れず指の脂ばかり取れてしまう。こちらの製品は安かろう悪かろうが本当に如実に出る。

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安物は泡立ちも洗浄力も大幅に落ちる傾向が

洗剤の問題は、P&GFAIRYというブランドの洗剤を使うことで解決。さすが一流ブランド品は違う、日本の洗剤と変わらぬ感覚で油汚れが落ちる。

fairy

3つ目は湿度の問題。こちらはセントラルヒーティングで常に窓際の温水ヒーターが稼働しているため、外は雨が多いにもかかわらず室内は相当カサついている。

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常に乾燥気味でニコニコマークになってくれない

現在相変わらずゴム手袋はしていないが、食器は9割方食器洗浄機で洗っている上、ちょっとした洗い物に関してはFAIRYのお陰でひどい手荒れは解消している。