ところが、WhatsAppのママチャットの中で意見は右往左往する。割りとコンサルや証券会社勤務などスマートな仕事をするワーキングママが多いので、現実的かつ論点はそれほどぶれないのだが、園長と話し合いをする前に、我々で事前に意識を統一するミーティングをすべきかすべきでないか、するとしたら誰を巻き込むかで揉め始める。つまり、チャットに入っている親がクラスの全てではないのに、我々だけでアジェンダを決めていいものか、そういった話。
中には長い沈黙の後に突如正論を手榴弾のように投げ込むママもいて、いやいやクラスの親全員に声をかけて事前のMTGをすべきではないか、みたいなことを言い始める。
「それじゃそのMTGの前にコアメンバーで事前MTGしなきゃだめじゃん、効率悪すぎる・・」と苛々する妻。チャットのメンバーについても誰が誰だかよくわからないので、下手な批判は後々禍根を残す可能性もあり、空気を読むのが大変そう。
結局は丸く収まり、園長との会合の前日の夕刻にママチャットに入っているコアメンバーで事前ミーティングをすることになった。
これはチャットの流れから妻が出席することに。場所はルーマニア人ママとスペイン人パパのハーフのカルロスくんの家。そこにママ◯名が集合する。
ここではスペイン人のパパがママ達数名を仕切って議論をまとめていく。パパは会計系コンサルファームのプロセス・マネジメント系コンサルタントなのだ。
親それぞれにいろいろ不満点はあるが、園長に皆で伝えるべきは親共通の問題に絞ること、それ以外は個別に相談すること。共通の問題とは:
- 2,3歳児クラスのリーダーが不在である事(リーダーが産休明けでフルタイムで勤務していない)
- その結果、クラスの管理がカオスと化している事(子供のトラブル、部屋が汚いなど)
- また、どのような保育をしているのかを始め、保育士がコロコロ変わって顔と名前が一致しないなど園と親とのコミュニケーションが不足していること。
- 我々としてはナーサリー感謝もしているし、親としてナーサリー生活をサポートしたいと思っている事。
- だからこそ、単に不満を述べるだけでなく一緒に考えていきたいと思っていること。
この議論の中で、ママの一人にPwCだかどこかのプロセス・マネジメントの元コンサルタントだったりして、「このナーサリーは業務プロセスに問題がある、コンサルを入れるべきだ!」とか「先生には名札を付けさせ、テンポラリーとプロパーで色を替えてルべきだ!」などどんどん盛り上がる始末。
ともかく上記のような論点をまとめ、親それぞれが自分勝手に不満や意見をぶつけるカオスな会にならないような取りまとめが行われた。
園長との会合当日は平日午後4時から開始となるため、妻から私にバトンタッチ、その1の冒頭の通り、自分が出席することとなる。
つづく
※写真はイメージです。