通算100回記念 突撃!主夫インタビュー

このブログも開始して10ヶ月が経過、投稿も100回を超えた。無職となった自分の名刺代わりにとはじめたこのブログ、非常に有意義な活動になって来た。ブログを通じて現地の日本人ママ友や仕事のおつきあいなど新たな人脈がひろがったり、イギリスの日本語フリーペーパーに掲載してもらうこともできた。

最近では日本の有名私立大学の社会学部の学生から卒論の研修題材に取材を受けたりすることも。

そのインタビューでの質問と私の受け答えを一部をテキスト化してみた。

interview


基本情報


年齢

42

お子様の年齢

娘、2歳半

家族構成

3人

あなたは以下のうちのどれに分類されますか?(専業主夫・兼業主夫・その他
兼業主夫の方は、どのようなお仕事をされていますか?

兼業主夫です。フリーランスで現地日系企業の事業戦略策定・事業開発、現地ウェブサービスの事業アドバイスなんかをしています。

主夫歴を教えてください (◯年目)

9ヶ月

主夫になった経緯を教えてください。

妻の海外転勤。妻は日本のメーカーで勤務しており、昨年4月に育休を終え、時短で職場に復帰しました。間もなく、産休・育休前から関わっていた海外プロジェクトに戻ることになり、海外赴任のチャンスが回ってきました。妻からどうしようかと相談を受けたのですが、自分が行きたくてチャンスが有るなら手を挙げるべき、ここで子供や家庭のせいで行かない意志を示すと、今後一生海外赴任はなくなるぞと、妻を応援しました。その場合は私が会社を辞めて主夫として渡英することになるわけで、妻の会社の上司や私や妻の両親にも本当に大丈夫なの?と心配もされましたが、なんとか周りの皆様の理解を得ることが出来、昨年11月よりロンドンにやって来ました。

毎日の生活について教えてください

平日の家事・育児は私がほぼやっています。娘のナーサリーの送迎、買い物、晩御飯の食事の支度、掃除などがメインです。妻が6時半頃帰宅すると、子供の風呂入れと寝かしつけ、洗濯を分担してもらっています。

娘を朝8時半から夕方6時までナーサリーに預けている間は、基本仕事に当てています。仕事の無いときは運動や読書などをしています。

尚、週に1日ナーサリーがない日があるので、その日は1日中子供と一緒にいます。そういった日は公園に行って遊んだり、昼ごはんを食べさせたり、昼寝の寝かしつけをしたり、一緒にスーパーで買い物したりしています。

家事について


家事はどのように分担をされていますか?

基本的に平日の家事は私が担当しますが、子供の風呂と寝かしつけは妻が担当しています。妻が出張で家をあけたり残業の場合はすべて私がやります。洗濯もあまり好きではないので、私が干すのを手伝うくらいですね。土日祝日は二人共家事をやります。

いつから家事を行うようになりましたか?

今回ロンドンに来日本にいたときも、食事の後の食器洗いやトイレ掃除、掃除機を回すとか、やってはいましたが、どうしても自分が主体で動くというより、妻に言われてやらされている、手伝っているという気持はどこかにあったと思います。

家事は得意ですか?

得意と思ったことは一度もないのですが、やらなくてはならないので自分のタスクとして淡々とやっている感じです。但し、数をこなすにつれ、手際は良くなって生産性は上がっている気がします、晩御飯を30分で作るとか、こまめに床のゴミを掃除するとか。

家事を行うようになってから、戸惑いはありましたか?

ありますね。渡英した直後は環境も整っておらず、知り合いもいないので孤独だったこともありますが、とにかく会社仕事とのギャップが大きくて、嫌になりそうでした。毎日毎日同じことの繰り返し、作業が近視眼的でなおかつ孤独、熟考する機会も必要もなく、自分がどんどんアホになるんじゃないかと。昼間から酒ばっかりのんでいました。

家事を行うことは好きですか?

特に好きではないです。ただやらなければ家庭が回らないのでタスクとしてやっています。むしろ好き嫌いということは余り考えたことは無いです。そのタスクをどれだけ上手くこなせるか、を気にしています。ただ、タスクの中で興味がある・ないはあって、私は料理と掃除は結構興味があるのですが、洗濯があんまり面白いと思ったことがないです。前者は作ったり、整理整頓したりと頭の中がそれなりに活性化して楽しいんですが、後者はそういったツボがみつからないのですよね。。

育児について


いつから育児をおこなうようになりましたか?

家事と同じで、育児にコミットしたのはロンドンに来てからになります。それまでは、昨年の4月までは妻が産休・育休中だったので彼女がメインでやってもらっていましたし、職場復帰後も時短勤務だったので、妻に頼るところが大きかったです。朝の保育園の送りなどは主担当としてやってましたが、その他は私はサポートといった感じでした。

育児を行うことに対して、やりがいを感じますか?

やりがいはありますね。2−3歳の子供は身体もそうですが、急速に知能が発達し、意志がはっきりし、言葉を喋りはじめます。そのような時期に子育てをすることで、娘の成長をくまなく見守れるのは非常に素晴らしい体験です。

自分が主体的に子供に食べさせるものを決めたり、遊ばせる場所、遊ばせるおもちゃなどを考え、実行し、子供からのフィードバックを感じることで親としての実感をフルに感じますし、そこからの学びは自分の経験として大きいと思います。

また、常に側にいることで、娘の考えていること、喋っていること、好きなものとか、妻よりも自分のほうがわかっていたりすることがちょっと優越感に浸れますね。

育児を行う上での不安はありますか?

とくにありません。初めての子育てですし、わからないことばかりです。それを不安とおもっていてもキリがありません。

ご自身は育児に向いていると思いますか?

どうでしょうかね。私くらいのレベルの育児ならだれでもできるのではと思います。比較対象もないので向いているかどうかは自分ではわかりません。まだまだ自分もスキルが足りないと思います、子供に学ばさせてもらっているようなものです。

あなたの理想の父親像は?

とくに目指すべきロールモデルは無いです。世の中に好奇心・興味を持つこと、どんな状況も打開できる、しなやかさを持って生きること、多様な価値観を受け入れて視野を広げることを子供に教えられればと思います。そのために今自分がこうしていることが将来子供にとって良い影響を与えられたら良いかなと思います。

主夫になって感じたこと


主夫になって一番良かったことは何ですか?

一番良かったことは、自分の視野が広がったこと。ちいさなことかもしれないが、毎日の献立を考えることがこれほど苦痛とは知らなかったし、仕事を辞めて夫についてきた駐在妻の葛藤に共感することもできた。男女の役割は幸あるべきといった旧来の価値観、そして自分のプライドやエゴを一旦捨てて、主婦の視点、子育ての視点など新しい視野でこの社会を見渡せたことが、間違いなく自分にとって新たな学びの機会だったと言えます。

主夫になって、一番戸惑ったことは何ですか?

戸惑ったことは、自分の社会的存在が消え、社会的価値ゼロの人間になってしまったのではないかという気持になったことですね。やはり、家庭の仕事はやって当たり前、だれから賞賛されるわけでもなく、単純作業の繰り返し。かといって楽なわけでもなく、むしろ家事と子育てを同時に行うのは、オフィスで仕事をするよりもしんどい。作業間の切れ目も無いし、ゴールもないし、従って達成感もない。勿論自分で選んだ道ですから、やりきるつもりでやっているのですが、いままで仕事と報酬という意味論理的でわかりやすい労働体型から、家事育児という無償の愛をし続けることに喜びを感じるまでは時間がかかりますよね。

主夫とは、異質な存在だと思いますか?

はい、異質だと思います。現状では。家事はまだしも、たとえ男女の育児・家事分担が進んでいるイギリスでも、やはり子育てのメインは女性が担っていることが多い。女性側でもママ友内にいきなり男性が入ってきても付き合い方がむずかしいのではないでしょうかね。

主夫はこれから増えていくと思いますか あるいは主夫でいることを周囲の人にすすめますか?

これから増えるのでないでしょうか。社会の構造変化や、海外先進国を見渡しても、そうなる傾向にあるのは自明だと思います。

他人に勧めるか勧めないかという観点では、無理に勧めるものでもないかと思います。ただ、主夫になることを迷っていたり、躊躇していたりする人にはやってみるべきだといいたいですね。

そもそも主夫ということがばあまり好きではないですが、これからは、家庭内に主婦か主夫が一人という価値観ではなく、男女どちらもやれることをきちんと分担すべき、主体性をもってどちらも家庭に向き合うべきということじゃないでしょうか。サッカーで言うと、トータルフットボールみたいな感じ?ポジションという概念は存在せず、必要な状況に応じて守備も攻撃もどちらもやる。空いた穴は自分が埋める、そんな形が出来ればいいのではと思います。

主夫と主婦に違いはありますか?

あると思います。これは海外にいても思うのですが、子育てに関してはお母さんのほうが一枚も二枚も上だと思います。例えば子供服を選ぶことはお母さんのほうが得意ですし、WhatsAppでママ友コミュニティーを作って会話が始まったりするのは女性ならではではないでしょうか。リベラルなヨーロッパですらですらそこは女性がメインですから。別に違うからと言って男性が同じことを突き詰める必要もないと思います。男性は力仕事とか、手荒れする水仕事とか強かったりしますし。

主夫とそうでない父親に違いはありますか?

あるとおもいます。自分がそうでしたから。家事・育児を主体的にするか、妻のお手伝いレベルなのかで、家庭への関わり方が意識レベル、行動レベルから変わると思います。

主夫であることを誇りに感じていますか?

感じています。退職というリスクを冒しても、信じた道をすすんでいることに満足していますし、何しろ家族がハッピーでいられている事に満足です。これからの日本社会が進む道を一歩先に体験していることは、何かしら社会に還元できるのではと思っています。

将来的にどのようになっていたいですか?

この先いつ日本に帰るのかもわかりませんし、明確に何かあるわけではないですが、日本にかえったなら普通に仕事に戻りたいですね。ただし、自分のやりたいこと、仕事のスタイルや、子育て・家庭への向き合い方、全てにおいて過去の自分とは変わってしまっているでしょうね。カネ・名誉ではなく、自分ならではの生活スタイルを追求したいと思います。

将来に不安はありますか?

もちろんあります。仕事を辞めてしまったことは最大のリスクです。結構いい歳ですし、日本の転職市場では自分がもはや出がらしの茶葉扱いになっているかもしれません。自分が家族を養える力を取り戻せないのだとしたら、この子の将来はどうするんだろう、どんな教育を受けさせられるのだろうとか、嫌なことを考えることもしばしばありますが、気にしていてもしょうがないので普段は忘れるようにしています。最大のリスクは最大のチャンスでもあるので、主夫になったことをポジティブに活かしたいと思ってます。

周囲からどのように接されているのか


主夫になったという決断は:

妻はMBAホルダーであり、長い産休・育休の努めを終えて、ようやく自分のやりたい仕事に帰ってきました。そして女性の活躍の場を広げようとしている大手メーカー企業に勤務しており、相対的にキャリアアップのチャンスも多い。こんな背景の中で、海外赴任の話が舞い込み、私に相談がきたんです。自分が逆の立場だったら?と考えたら、絶対赴任すべきだと思いました。踏み込むべき時は踏み込まないと、会社というのは代わりは誰でもいるし、チャンスを逃してしまう。だから、行こうと。自分もギリギリなんとかやり直しが利く歳ではあると思うし、今しかないと妻に言いました。その結果、自分がその為に主夫になって家庭を支えるという決断に至ったわけです。別に主夫に興味があったとかではないです。家族全体のハピネスを最大化するためには、役割が変わったって別に良いという考えで、そういった意味では一生主夫サイコー!一生主夫をやりたいと思っているわけでもありません。

イギリスで仕事ができなければ、最初は生活の立ち上げを半年ほどしたら日本に帰るつもりでした。ただ、こちらでなんとかフリーランスでも仕事ができるようになったこと、そしてなにより、主夫をしてみて、妻と子供をここにおいて日本に帰ることは不可能、生活を回せるはずがないということを実感しましたので、とことんこちらで主夫しようと決断するに至りました。

配偶者からはどのように受け止められましたか?

感謝されました。

お子様からどのように受け止められましたか?

ないです。まだ2歳半ですからね、こんごどのような影響があるか、楽しみです。

自分の両親や兄弟

両親からは、将来の仕事・キャリアは大丈夫なのかと心配されました。やはり息子が仕事を離れ無職になって何年か過ごすというのは心配ですよね。これは自分でも不安に思っていることではあるので、不安を煽っても仕方がないし、無理にでも大丈夫!なんとかするから!としか言えませんでした。

自分の友人

イギリスに行くと決断するまで、1,2ヶ月は私も悩んでいました。身近な先輩、友人、会社の同僚に話をしてみると、意外な言葉が帰ってきました。

  • 家族にとってとてもいいじゃない。
  • うらやましい。自分も主夫になってイギリスに行きたい。
  • ぜひやっちゃえ。
  • 今後のことなんかなんとかなるよ。

一人二人なら「無責任な・・」と思ったのですが、かなりの人数から同じようなポジティブな意見が帰ってきたので、お陰様で意志を固めることが出来ました。

きっとこういう生活も選択肢があるならやってみたいという人たちは少なからずいるのではと思いました。ただこれが許さないのが日本の基本的な社会・文化であり、皆同じような生活に収まっているのではと強く感じました。

唯一、会社の上司だけが、今後のキャリアどうするの?行かないのが一番いいんじゃない?と言いました。勿論正論だし、心配をしてくれたのだと思いますが、強烈に心のなかで「それは違う」と感じた瞬間でもありました。やはり社会における男女の働き方のパラダイムシフトが起きている中、過去の価値観がこれから通用するとは思えなく、信じる道を行こうと思いました。

おわり

ママ達の乱(パパも少々含む)その3

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前回からの続き

ナーサリーのサービスクオリティにママ・パパの不安/不満が爆発。窮状を訴えようとナーサリー園長のサンドラを前に2−3歳児クラスの父母が12人ほど集結。我が家は妻の都合がつかないので、自分が早めに仕事を切り上げ、出席。若干緊張が走る重い雰囲気の中、早速がら空きの教室にサークル状に席を並べ、着席する。

園長も今回の会合のアジェンダを作成済みで、早速紙を配り始める。丁寧な準備というか、何となく受けて立つといった感じ。大まかな構成は1. ディスカッション、2. これまでの親からのフィードバックを受けた今後の園としての対応、といったところ。

議論の口着を切ったのは、昨日の事前ミーティングを仕切ったスペイン人のパパ。まずは今回の会合を開いてくれた旨、および子供達の面倒をみてもらって大変感謝している旨をお礼として伝え、決してクレームではなく、建設的に話がしたいという口上を述べた。

その後、事前の打ち合わせ通り、ママたちが次に続く。要望や提案などを交えながら、クラスのリーダシップの欠如、起因する部屋の整頓や子供のケアの不足、園からのコミュニケーションが不足していることなどを述べていった。

これらの内容は既にメールや個別の相談でサンドラは把握済みであるため、皆からの話を一旦聞いた後、サンドラは畳み掛けるように回答をし始めた。

  • 部屋のカオス状態について
    •  部屋のレイアウト上、当該クラスの教室が他の年次のクラスの通り道にもなっていることが一部原因。朝9時以降は他クラス生徒、父母の通行を禁止し、裏口から入ってもらうようにする。
  • クラスのリーダーシップ不在については
    • クラスの保育士リーダーのサマンサは産休復帰直後で、2週間後にフルタイムに復帰する。
    • サマンサはこのナーサリーでももっともベテランで有能であり、我々父母が考えている部屋の整頓や子供のケアの改善は問題なくなるだろう。
  • 今後の改善点についてのフォローアップ
    • サマンサがフルタイムで復帰し6週間後に個別のミーティングを父母と行う。

終始園長のサンドラはにこやかに話しているが、スタンスとしてはあなた方は素人、子育てに不安はあるのも判るが、私の言うとおりにしなさいという毅然としたというか、頑固なところが見え隠れしている。何か提案があっても圧倒的な経験の差であれはこうだから、それはわかるけど結局こうなっちゃうから、みたいな形で撃破されてしまう。

  • スタッフの顔が見えない、誰だかわからないという点については、
    • 各教室の入り口にスタッフの写真が貼られている。ナーサリーは全てオープンなので自ら見に来て欲しい。
  • ナーサリーが父母会を開催してもいいのではないか
    • これは過去やったことがあるが、結局皆忙しい為、人が集まらなくなる。

など、結局、サンドラのペースで話が進んでいく。

そして最後に今回集団的行動の発端となった、WhatsAppでの親たちの交流についてクギを刺してきた。WhatsAppのママチャットについては、ネガティブな不満をぶちまける場所にならないよう、念を押してきた。不満があれば、個別に私のところに相談しに来てほしい。いつでもオープンドアにしておくからと。

SNSネガティブなことを親同士で情報を交換しても良い方向に行かないし、万が一園に対する誹謗中傷をfacebookなどにポストしたりすることは、法的措置をとることにつながる可能性もあるとまで言ってきた。

会合が終わった後もパパママたちは今後の改善がどうこうよりも、サンドラの対応のWhatsAppの話で持ちきりになってしまった。

「SNSになんであんなに目の色変えて高圧的になるんだろうね。過去に親たちとトラブルがあったのかな?ちょっとやな感じだよね。」

ともあれ、この後集団でどうこうするという話は一旦終了し、我々としては状況の改善を見守っていくことと、個々人の問題は個別にサンドラに相談することで収束していった。後者については、親たちは個別にサンドラとより個別イシューなどについて話す機会を設けてもらうことになった。

それから数日後、サンドラからフォローアップメールが来た。あれこれかいてあるのだが、やっぱりSNS、というか集団行動を相当嫌っている一文が。

Referring to your ’Whatsapp’ group that you’ve tagged on to your mail; as long as this remains a positive group to “arrange local meet ups for the kids and for the parents too”, it is fine, however should it be used for negative purposes and become a means for slander, mobbing or defamation, then this type of communication and behaviour would be totally unacceptable, as i am sure you would agree, and action would have to be taken to stop it.

メール内で引用されていたWhats appグループについては、子供達や親たちが集まって交流を深めるためのポジティブなものなら良いのですが、もしそれがネガティブな目的、例えば園の悪口を叩いたり、集団的暴挙を図ったり、誹謗中傷につながる事に利用するのであれば、コミュニケーション方法としては全く受け入れる事ができません。私の考えに賛同してもらえると思ってますが、こうした行動にならないようにしなくてはなりません。

なんじゃ?すごいinsultingな表現だ。父母に向かってslanderとかmobbingとか使うのか?

たとえ、集団でモンスターペアレンツ化されないように親たちを個別に分断しようとしても、こんな書き方で皆に送ったら藪蛇ではないのか?

この一連の出来事における最終ラウンドは3週間後、私と妻、園長との個別ミーティングへとつながっていく。

つづく

ママ達の乱(パパも少々含む)その2

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前回からの続き

ところが、WhatsAppのママチャットの中で意見は右往左往する。割りとコンサルや証券会社勤務などスマートな仕事をするワーキングママが多いので、現実的かつ論点はそれほどぶれないのだが、園長と話し合いをする前に、我々で事前に意識を統一するミーティングをすべきかすべきでないか、するとしたら誰を巻き込むかで揉め始める。つまり、チャットに入っている親がクラスの全てではないのに、我々だけでアジェンダを決めていいものか、そういった話。

中には長い沈黙の後に突如正論を手榴弾のように投げ込むママもいて、いやいやクラスの親全員に声をかけて事前のMTGをすべきではないか、みたいなことを言い始める。

「それじゃそのMTGの前にコアメンバーで事前MTGしなきゃだめじゃん、効率悪すぎる・・」と苛々する妻。チャットのメンバーについても誰が誰だかよくわからないので、下手な批判は後々禍根を残す可能性もあり、空気を読むのが大変そう。

結局は丸く収まり、園長との会合の前日の夕刻にママチャットに入っているコアメンバーで事前ミーティングをすることになった。

これはチャットの流れから妻が出席することに。場所はルーマニア人ママとスペイン人パパのハーフのカルロスくんの家。そこにママ◯名が集合する。

ここではスペイン人のパパがママ達数名を仕切って議論をまとめていく。パパは会計系コンサルファームのプロセス・マネジメント系コンサルタントなのだ。

親それぞれにいろいろ不満点はあるが、園長に皆で伝えるべきは親共通の問題に絞ること、それ以外は個別に相談すること。共通の問題とは:

  • 2,3歳児クラスのリーダーが不在である事(リーダーが産休明けでフルタイムで勤務していない)
  • その結果、クラスの管理がカオスと化している事(子供のトラブル、部屋が汚いなど)
  • また、どのような保育をしているのかを始め、保育士がコロコロ変わって顔と名前が一致しないなど園と親とのコミュニケーションが不足していること。
  • 我々としてはナーサリー感謝もしているし、親としてナーサリー生活をサポートしたいと思っている事。
  • だからこそ、単に不満を述べるだけでなく一緒に考えていきたいと思っていること。

この議論の中で、ママの一人にPwCだかどこかのプロセス・マネジメントの元コンサルタントだったりして、「このナーサリーは業務プロセスに問題がある、コンサルを入れるべきだ!」とか「先生には名札を付けさせ、テンポラリーとプロパーで色を替えてルべきだ!」などどんどん盛り上がる始末。

ともかく上記のような論点をまとめ、親それぞれが自分勝手に不満や意見をぶつけるカオスな会にならないような取りまとめが行われた。

園長との会合当日は平日午後4時から開始となるため、妻から私にバトンタッチ、その1の冒頭の通り、自分が出席することとなる。

つづく

※写真はイメージです。

ママ達の乱(パパも少々含む)その1

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午後4時、4−5歳児生徒が園庭に出たところを利用して教室内で会合が開かれた。

ナーサリー園長のサンドラとアドミのシャロン、それを取り囲むように我らが2−3歳児クラスの父母が12人ほど集結。アメリカ人、スペイン人、フランス人、香港人、イギリス人、そして自分(日本人)、多彩な国籍のパパ・ママたち。

時間が微妙に早いので全員が集まれたわけではない。我が家も妻の都合がつかないので、自分が早めに仕事を切り上げ、出席した。

固いメールがやり取りされた後の初めての会合。少々ぎこちない雰囲気の元、ナーサリー側と父母側が対峙する。ちょっとドキドキしてきた。

事の発端はこうだ。

6月より1歳児クラスから2−3歳児クラスへのクラス替えが一部の園児に対して行われた。うちの娘もその中の一人。

2月の終わりから6月頭までの過ごした1歳児クラスでは、不安一杯で入園したのも過去の話、部屋も清潔、園児一人ひとりへのケアもよく行き届き、先生の愛情を受け、うちの娘も楽しんでナーサリーへ登園するようになった。

ただし、新しいクラスは??となることが多々あった。何しろカオス。前のクラスと比べ部屋が汚いし、ケアする園児の数が増えた一方、先生一人あたりのケアする人数が増え(法律上許される)、謎のキズをつくって帰ってきたり、園児同士のトラブルで怪我を報告されることも増えた。

そういったわけで、なんだかサービスの質が落ちたような気が我々夫婦の間でも気になっていた。ただ、子供本人は相変わらずナーサリー生活を楽しんでいるようだし、比較対象がない中で(日本と比べてはいけない、あれは素晴らしすぎる。)、こんなものかな?と思っていたのも事実だった。

一方で、最近妻が同じクラスのルーマニア人のお母さんから、同じクラスのママで構成されるWhatsAppのグループチャットに誘われ、入った。

すると始めはお茶しましょう的な牧歌的な情報交換だったようなのだが、一人現クラスのサービスの悪さに不満を唱えた人が出たらしく、そこからお母さん全員一致で現在のクラスのマネージメントに不満が爆発したのだ。要するに我々の考えていた疑問はみな共通でもっていたのだ。

なんだかチャットがすごい盛り上がりを見せてきたのだ。不満が出るわ出るわ。そもそも、クラスのリーダー格の先生が機能していない(産休明けで金曜の9時~16時しか出勤していない)とか、息子がクラスが上がってから凶暴化して、人に噛みつくようになったとか、次から次へとテンポラリーの先生が来て対応するので誰が誰だかわからないとか。4,5歳児のクラスと混ぜて遊ばせているので危ないとか。

一人日系人のお母さんが急進的で、自分がモンスターペアレントと見られてもいいから前に出ると、園長先生に対し、クラス代表として問題点の提起および集団での公開質問会の開催を申し入れた。この現状を園としてわかっているのかと。

さて、そんなわけで、ママ達も一つの方向にまとまってきた。園長との会合までに皆で何をどう準備をしようか。話題の方向性が変わってきた。

続く

ロンドンで2歳児検診

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2歳児検診の為、Hendon Centralロンドン医療センターに娘を連れて行った。

なんと結果はぽっちゃり認定。

現在2歳で身長85センチ・13.5キロ。すでに普通の体重のレンジを超えてちょい肥満の域に達してしまった。先生からはこの年で肥満は将来的にまずい、3歳まで15キロを超えてはならないときつくお達しをいただいた。とにかくフルーツ以外の甘いものは即やめなさいと。

思い返せば、渡英してから自分が育児主担当として四六時中娘と一緒にいる中、自分のいうことを聴かせたり、泣いたりわめいたりする娘の機嫌を取る手段としてジュースを飲ませたり、甘いモノを食べさせたりしてしまった。そのことをとても後悔している。自分の心が弱かったということだ。

先生曰く2歳児の1日の基礎代謝は約800kcalあり、成人女性の基礎代謝は1,200程度で大人の半分以上はあるから、ご飯を食べる量はそれなりあるのが当然とのこと。要は甘いモノをなくせば良さそうだ。

現在は毎回娘の風呂あがりに体重をチェック、ここ1週間は13.5kgの間を行ったり来たりしている。半年はこの体重をキープさせたいところ。

甘いものダイエットをやってみてわかったのだが、ジュース離れをさせるため、ジュースを水で10倍に薄めてもはや味がよくわからなくしているが、それでも娘は喜んで飲んでいる。勿論視界に入らないようにする努力は必要だが、お菓子類もあげずにいれば要求されない。間食をさせないよう夕食を早めに食べさせるなど、とにかく親の節制、努力次第ということがよくわかった。

来年はスリムな姿を先生を見せてやろう。ぽっちゃりなんて言わせない。