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    Categories: Galleryイギリス国内外の旅

子連れボルドーの旅 その3

2日目夕方:レ・スース・コーダリー到着

前回の投稿で紹介した、駆け足のドライブを済ませ、夕方5時頃ホテルに到着。このホテルはワイナリー(シャトー・スミス・オー・ラフィット/Chateau Smith Haut-Lafitte)の敷地内にあり、これぞヨーロッパのリゾートといった趣。

エントランスのシャトー

シャトーに入るとオシャレなレセプションホール。

シャトーの上に上がると渋いシガーバー。

シガーバーから眺める敷地の一部。池の向こうにはシャルドネのブドウ畑。右奥のコテージに我々の宿泊する部屋がある。この他にも宿泊等が散在している。

白鳥が優雅に泳ぐ池の向こうから見たメインの建物。手前の部分はミシュラン一つ星のレストラン「ラ・グラン・ヴィーニュ」。

池沿いを歩き、コテージに向かう。

可愛らしい、山小屋風の部屋。窓からは池が見えてとても癒やされる。

そして敷地に広がるブドウ畑。ホテルの向かいに見えるワイナリー。Chateau Smith Haut Laffitの文字が見える。宿泊者は特典として、ワイナリーを無料で見学できる。

食事については、子供も居る都合上、ミシュラン星付きのレストランには行かず、下の写真の「ラ・ターブル・デュ・ラヴォワール」で夕食は全て済ませた。こちらもフランス田舎風の素敵な内装で、地元の素材をつかった料理が揃っている。勿論ワインリストもシャトー・スミス・オー・ラフィットを含め、グラーブのワインがグラス単位でもいろいろ楽しめた。子供のことを心配しなくていいからこれで十分満足。

3日目:ワイナリー内外を探検

サイクリング

翌日朝はブドウ畑をサイクリング。ダメ元でチャイルドシートがあるか確認したら、なんとあった。さすが高級ホテル、訊いてみるものだ、なんでもある。

畑の間の農道をこいで行く。晴天に恵まれてよかった。ちなみにボルドーは年間200日以上晴天なのだそうだ。ブドウを成長させるには日照が必要だし、ブドウを凝縮させるには過度の雨天はご法度。ここがワイン造りに適しているのも頷ける。

畑ばかりかと思いきや、こんな軽井沢的な木立もある。アップダウンもそこそこ。残念ながら、自転車のギアが壊れていて変速が思うようにできない。体重重めの娘を後ろに乗せていると結構辛い。

途中道に迷ったりして、30分弱でレオニャンの村に到着。AOCペサック・レオニャンのレオニャンである。

昼飯のパンとカヌレを村のパン屋で購入。

帰りがけ、たまたま通りすがったホテル近くのChâteau Larrivet-Haut-Brionに訪問。収穫の時期なので、選果の機械が動いていた。さすがに飛び込みなので作業場を見せてもらうことはできなかったが、ショップで試飲をさせてもらった。飲んでみると赤はもちろん、白は値段が安い割に結構美味い。お土産でそれぞれ1本ずつ買ってしまった。

Chateau Smith Haut Lafitte シャトー見学

午後からは子供をベビーシッターに預け、夫婦で敷地内のワイナリーツアーに参加。

まず案内されたのは樽づくりの工場。樽は樽商人から購入するのが普通で、このようにシャトーで樽を自らつくるのはボルドーでは5大シャトー以外ではここ位だと言っていた。たしかに長期熟成ワインほど、樽の素材や内側の焼付加減がワインの風味を左右するので、すごい力の入れ方である。

次に醸造場。訪問したのが10月の第1週、既にシャルドネ、セミヨンなどの白ブドウはどの畑でも収穫が終わっていたが、黒ブドウの収穫時期の始まりと丁度重なった為、珍しいブドウの仕込み行程を見学できた。写真は、奥の自動選果機で粒が小さかったり、腐ってたりするブドウを取り除いた後、最後に人の手で細かな枝や茎を取り除いているところ。粒の揃ったブドウだけが、大きなバケツ上のコンテナに入れられていく。

数百キロはあろうかというコンテナいっぱいのブドウの山。これはメルロー。カベルネ・ソーヴィニヨンの収穫は遅く、あと2週間くらい先とのこと。つまんで食べていいというので、食べてみたら甘かった(当たり前か)。食用ブドウとの違いは、粒が小さく、酸味は少なく、皮は熱く、種は大きいということ。口の中で種が邪魔になるので食用には全く向かない。

コンテナはリフトで持ち上げられ、木造の大きな仕込みタンクの中に投入される。

階段で上に登り、2,5メートルはあろうかという仕込みタンクの中を見せてもらった。

先ほどのコンテナからブドウがドサーーーっと。

このあと、タンクの中で果実を潰し、撹拌し、発酵をさせていく。発酵が終わると、小さなオーク樽に詰めてさらに熟成させる。下がそのセラー。

このワイナリーは、オーナーが元フランス代表のスキー選手で、その後ビジネス界に転身し、流通業で大当たり、全ての資産を投げ打ってこのワイナリーを購入し、今に至るとのこと。しかも、奥様が広告会社出身ということもあるのか、見せ方が上手、オシャレ。樽の真ん中を赤く塗ったり、各部屋もきれいに壁が塗られていたり、オブジェが置かれていたりして、単なる醸造所を超えている。

最後に試飲タイム。美味しいけど、ゴメンナサイ、買わなかった。ちょっと自分の好みと違うかな。でも収穫時期に重なった幸運も含め、サービス精神旺盛でとても充実したワイナリーツアーだった。これは本当にオススメ。

試飲後、我に返り、娘に申し訳ない気持で部屋に戻ると、ベビーシッターさんと超楽しそうにあそんでいる娘の姿が。これにはビックリしつつもすっかり安心した。

夕食前にスイミングプールで娘とひと泳ぎ。水を怖がらない娘はたのもしい。

つづく

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