イギリス発ノルウェー・フィヨルドクルーズの旅 その2

2日目 7/17 Sun

この日は一日中スカンジナビア半島を目指し北海を北上。
天候にも恵まれ、海の上にはさわやかな青空が広がる。海は波がほとんど無く、船のロールもわずか。これは北海という陸地に囲まれた海だからなのだろうか?

north_sea

船内の託児所にも訪問してみる。

nursery

娘はおもちゃが沢山の部屋で大喜び。カメラで写真をとっていたら、撮影禁止といわれてしまったので、中の様子をお見せできないが、だいたいこんな感じ

非常に広い。5歳児以上と未満で部屋が分かれており、さらに8歳児以上の子供の部屋やWiiを遊ぶ部屋などもある。部屋は清潔でおもちゃはもちろん、アスレチックや滑り台のような遊具が完備。スタッフの方々も若い女性でとても感じが良い。預かり時間は朝10時から1時、昼2時から5時、夜6時から9時の3回、3時間ずつ。夜6時からはNight Nurseryというサービスも平行して行っており、眠っている子供を夜中まで託児所内の寝室で預かってくれる。

3日目 7/18 Mon

ベルゲン到着

目が覚めると、ノルウェー到着。小さな島の間をぬって進んでいるので、窓の外からはのどかな陸の景色が見える。朝食を済ませると程なくベルゲンに到着した。

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午前10時。曇り空、気温は13度。初の下船でワクワク。港に降りると船の大きさにあらためてびっくりする。これでもオーロラ号はP&Oクルーズの船の中では一番小さい方らしい。

ケーブルカーで山の上からベルゲンを一望

ベルゲンはオスロに次ぐノルウェー第2の都市、らしいのだが、人口25万人くらいの街なのでまったく都会という風情がない。

我々一家の観光は娘の昼寝のスケジュールを優先するので、午後3時くらいには船に戻りたい。その中で選んだのがケーブルカーで行くフロイエン山の上の眺望台と、魚介がたべられる港の観光マーケット。昼にはちょっと早いので、まず展望台をめざすことにした。

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ケーブルカー駅は朝から大行列。早めに来て正解だった。

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最初は1時間くらい待たされるのではと心配していたが、以外に早く、30分弱でケーブルカーに乗れた。

そしてフロイエン山頂からはこの景色!港町ベルゲンが一望できる。

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赤い屋根のかわいらしい建物と、フィヨルド地形が作り出す複雑な海岸線が広がる。この写真では迫力が伝わらないのが残念。右端に我らがオーロラ号が見える。

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拡大写真。右上の青い煙突の船がそれ。周囲の建物と比べてもとても大きいのが判る。

美味いが高いよフィッシュマーケット

山を下り、港の中央にあるフィッシュマーケットへ。

market

写真ではわからないが、テントではエビ・カニ・サーモンなどが沢山並べられており、その場で焼いたりして食べることが出来る。しかしここでビックリ。ノルウェーの物価の高さ。

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サーモンやエビがどっさり載って豪快な一皿たち、新鮮でとても美味しい。だが、一皿なんと3,000円!!!ドリンクと缶ビールで7,000円位くらいだったか。ありえない。観光客向けのマーケットだから一般市場よりは乗せているだろうし、そもそもノルウェー・クローネ(ノルウェーはEUではない)も強い通貨なのでこうなってしまうのだろうが、普通のスーパーに行ってもやはり物価は高いと感じた。英ポンドも強い通貨なので日本人からしたら英国の物価も高く感じるが、その比ではない。北欧は物価が高いと有名だが、身を持って知ることになった。これ以降、北欧物価にビビって食事や酒はなるべく船内で取ることにした。船ならメシはタダだし。酒の値段も1/2位だし。

旅のTIPS

街歩きでスマホが使えないとGoogle Mapや各種観光情報が確認できずしんどい。SIMカードを買うべし。セブンイレブン(なんとノルウェーにはあるのだ)で約6クローネ、7−800円で購入できる。

世界遺産ブリッゲン地区 

Bryggen

その後、世界遺産ブリッゲンの街並を見ながら船に戻る。ここはベルゲンで最も有名な場所で、中世の木造家屋の街並が残っている。

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カラフルな建物の間を入ると、山小屋のような木のぬくもりを感じる空間が広がっていた。

この後は、船室に戻り。娘を昼寝させた。5時過ぎには船は港を離れ、次なる目的地、ソグネフィヨルド内のフロムへと向かう。あすはいよいよフィヨルドにご対面だ。

つづく

イギリス発ノルウェー・フィヨルドクルーズの旅 その1

前回で、クルーズの旅が如何に子育て家族にとって魅力的なオプションか、ということについて説明をしてきた。今回より数回に分けて実際の7泊8日のクルーズの流れを紹介していきたい。

1日目 7/16 Sat

12:30 ロンドン ウォータールー駅

テムズ川南岸に位置するここウォータールー駅は幾つかあるロンドンのターミナル駅の一つ。12番ホームより12:39発サウスウェスト・トレインズの列車に乗り、サザンプトン・セントラル駅を目指す。約1時間45分の旅。クルーズ船のチェックイン集合時刻は15時に指定されているので、サザンプトン駅からサザンプトン港までの移動時間も考え、45分前には駅に到着する予定にした。

駅の到着がギリギリになり、出発時刻3分前の改札通過だったが、切符は事前にオンラインで購入・郵送で入手していたため、スムースに改札を突破できた。但し海外特有のプラットフォームと車両のステップの段差が大きく、しかも荷物が重く多いので乗せるのが大変だった。

southwest train

旅の荷物は78日に対応するため、大型スーツケース1つ、中型スーツケース1つ、肩掛けのボストンバッグ的なものが2つ、リュックサック1つ、イブニング用の衣装の入ったガーメントバッグの5つと大掛かりになった。クルーズはドレスアップが必要なので、服も靴も必要になるうえ、ビーチサンダルとジム用のランニングシューズを含めると結構場所を取る。また子供の紙オムツ8日分がかさばるため、荷物が増えてしまう。ちなみに乗船にあたりラゲッジ制限は重量に関しては23kg/個だが、個数については制限が特に設けられていない。

列車は緑豊かな田園地帯を抜け、始発駅から9駅先のサザンプトンに到着した。

southampton

14:30 サザンプトン港

タクシーで6ユーロ、ものの5分でサザンプトン港メイフラワーターミナルに到着。道中、どでかい船が壁のようにそそり立つ姿が見えてくる。

aurora

ターミナルに到着するやいなや、チェックイン用の荷物はスタッフがタクシーまで来て預かってくれる。したがって出発ロビーには手荷物だけで入ることが出来る。これはとても楽だ。

入り口で渡された番号札でグルーピングされ、その順番で出国手続きのカウンターに呼び出される。チェックインを済ませると、乗船カードが。磁気カードになっていて、部屋の鍵になっている他、これが船内のお財布代わり、登録したクレジットカードに後日チャージされる仕組み。

セキュリティチェックを通り、いざ乗船。

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16:30オーロラ号乗船

オーロラ号のロビーのある中央入口から入ると、笑顔のスタッフに迎えられる。スタッフはインド系や東南アジア系の方が殆ど。船内ロビーははこんな感じ。写真の背後の壁には滝が流れ、階段の上の通路にはショップが並んでいる。

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部屋はシングルのツイン。扉を開けると”Welcome”風船がお出迎えしてくれて娘は大喜び。部屋は狭いが、冷蔵庫、チェスト、デスクなど設備はきちんと揃っており居心地は悪く無い。基本的に船内の施設で時間を過ごすので、部屋は寝られれば十分。ベッドは子供用に落下防止ガードもちゃんと設置してくれた。また、3人目用に天井の折りたたみ式ベッドがあり、夕食中に引き出してベッドメイキングをしてくれた。

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17:30サザンプトン出港

部屋の外に出ると、最後尾の甲板には出港パーティが。大音量のスピーカーから音楽がなり、汽笛とともにサザンプトンを出航する。

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船はその巨大な図体の割に軽快に海を疾走する。みるみるうちにサザンプトンの港が小さくなっていく。今日明日は移動日の為、ずっと海上、船はまずヨーロッパ大陸側に東進し、ドーバー海峡を抜けて北海へと進んでいくのだ。

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2日目につづく

子連れクルーズ旅行のススメ

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7月の半ばにクルーズ船に載りノルウェーのフィヨルド地方へ旅した。

フィヨルド地形が創り出す大自然の美しさ・壮大さについては言葉にすることが畏れ多いほど素晴らしかったのは勿論だが、日本人には馴染みの少ないクルーズ船(豪華客船)による旅というのも、子供の家族にとっては移動の負担が少ないなど利点が多数があり、子育て世代の英国駐在日本人にオススメの旅であることを是非アピールしたい。

ここでは自分が利用したP&Oクルーズをベースに説明する。

クルーズ船とは

宿泊用の客室・レストラン、バーは勿論、映画館、ショッピングモール、プールなどのエンタメ機能を豪華客船のこと。まさに動くホテル。フロアは10F以上あり、寄港地の街から見る船は高層ビルのよう。我々が乗った船は中型のオーロラ号で乗客1,900人、クルーが850人の規模だが、大型のブリタニア号となると3,400人の乗客、1,300人以上のクルーが乗船し、レストランの数も10箇所以上と、むしろ動く街である。

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どのようなツアーがあるか

サザンプトン港発着のクルーズと、フライトと組み合わせ、外国でクルーズをして帰ってくるフライクルーズとがあるが、ここではサザンプトン発着のものを一部紹介する。

  • イベリア半島 (7泊)
  • 地中海 (14泊)
  • 北欧(7泊)
  • カリブ海片道 (14泊)
  • などなど

なぜクルーズがオススメか

1.値段が安い

我々が利用したP&OクルーズのHPを見ると、78日のクルーズが一人£700程度から揃っている。ちなみに日数と客室のグレードで値段が決まっていく。客室は船底に近いほうが安く、窓が付いているほうが高くなる。13食の食事代、ショーやイベントなども料金に内包されているので船内の支払はナシ。同様のサービスが楽しめる日本のクルーズ船としては飛鳥IIが有名だが、とにかく高い。3日間のクルーズでも一人14万円程度もかかり、1週間のクルーズになれば最低40万円からのスタートとなる。定年後のお金持ちならともかく、到底一般人には贅沢過ぎる。それがイギリスではとてもリーズナブルに楽しめてしまうのが素晴らしい。

78日の海外旅行を普通にした場合、場所にもよるが、結局このくらい普通にかかってしまうだろう。例えば子供が2歳以下の場合を想定し、宿泊一泊15000×7日+航空券代50,000×2=205,000円。これに移動費用、13食の食事代を考えたら、あっという間にクルーズ代より掛かる計算だ。

2.移動が楽

クルーズは一旦出港してしまえば、船が目的地の港から港に寄りながら旅が進んでいく。子連れの場合、一回の旅で1日毎に複数箇所を移動していくなんてことは自殺行為に等しい。移動時間ばかりに時間を取られ、それトイレだの、それネンネだのであたふたして、のんびりすることなど不可能だ。親子共々疲弊するのは目に見えている。一方、クルーズなら自宅から乗船するまでの移動が若干大変なだけで、その後は楽。子供も食事・昼寝と普段通りの生活リズムで次の寄港地に到達することができる。

3.子供の世話が楽

託児所の存在

無料の託児所付きで、乳幼児から児童まで保育スタッフが対応してくれる。大人でも1週間の旅行は疲れが溜るので、子供にとってはなおさら辛いと思う。そんな中、子供が思いっきり遊べる場所があるのはとっても助かる。なお、親にとっても暫く子どもと離れる時間を持てるのはとても助かるものだ。普通に旅で子供をどこかに預けてディナーをするなんて芸当は普通不可能だからだ。朝は9時から夜は10時くらいまで好きな時間に預かってもらえるため、親はその間、夕暮れの海を眺めながら夕食をとるも良し、バーで一杯しながらジャズを聞くも良し。普段できないことが、クルーズ船なら簡単に出来てしまう。

その他楽な点

託児所に加え、他にも楽な部分がある。まず食事をするのも昼寝をさせるのも全て同じ建物(船)内で出来てしまうこと。移動に骨をおる事は一切ない。レストランには子供メニューも用意されており、食べさせるものに悩む必要が無い。追加コストは一切ない。寄港地でも、さっと船にもどれば子供の昼寝もさせることが出来る。

共用の無料ランドリーもついている(洗剤は有料)ので、汚れ物は自分たちで洗える。1週間の旅の間に時々洗濯すれば、持参する衣服も少なくて済む。

どんな楽しみ方ができるか

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船内の楽しみ

  • 大海原を眺めながら一杯やる
    • 船内やデッキのバーで一杯やるのは最高である。
  • 劇場でショーやコンサートを観賞する、バーでジャズを聴く
  • どうしてもお年寄りがメイン顧客なので、劇場でのステージショーは年寄りくさい趣味のものが多いことが難点。
  • 映画を観る
    • 映画館では大人向けから子供向けまで日替わりで映画が上映されている。
  • カジノ
    • 大人の遊び、子供は入れません。
  • 出港パーティ、ワインテイスティング会などの各種船内イベント
  • 子供向けアクティビティ
    • 我々の旅では子供用のフットサルコートでサッカー教室が開かれていた。
  • プール
    • 室内プール、室外プール、温水ジャグジー、子供用プールなど多彩。
  • ジム
    • ついつい暴飲暴食になるので、重宝する。ヨガ教室なども開催。
  • のんびりデッキで本を読む
    • 皆さんこの楽しみ方が基本のようで、太陽が輝くデッキの上でKindleを読む人をよく見かけた。

 

寄港地での楽しみ

オプショナルツアー

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クルーズツアーのメインイベントの1つだと思う。各寄港地でのエクスカーションを愉しむことが出来る。時に鉄道の旅だったり、バスツアーだったり、小型ボートでの探検だったり、山登りだったりと多彩。追加料金がかかるが、クルーズ会社主催の為、万が一トラブっても帰るまで船が出発することが無く安心。ただし、ツアーによっては子供の年齢制限等があるので注意。また、子供を託児所に預けて両親が同時に下船することが出来ないので、大人だけツアーに行くことは不可能。

ぶらぶら街歩き

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もちろん、気ままに街を歩いて適当にショッピングをしたり食べ歩きをするのも一つの楽しみ方。困ったらすぐに部屋に戻ることができるので、昼寝の時間も確保できる。子連れではこういった旅の仕方も重要。

食事について

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食事代金は基本的に旅費に含まれている。但し、追加料金がかからないレストランは場所が限られている。そのうちひとつはビュッフェ形式になっており、カジュアルなファミレス的雰囲気で子連れに人気。その他若干格上のレストランが幾つかあるが、別途カバーチャージがかかる上、メニューによっては追加料金が数ポンドかかったりする。そのようなレストランは食事もおいしく雰囲気もよく、人気が高い。出発前にオンラインで予約を入れておかないと乗船してからは予約が取れないことがあり要注意。

お酒はレストランでもバーでも課金対象。但し、ビールもワインも大体街中のパブ程度(45ポンド)でそれほど高いイメージはなかった。レストランで飲むワインは4本、6本、10本などまとめて割引チケットを購入することが出来る。毎回テーブルで好きなワインを選んでチケットを切る仕組み。長旅なので結局いろいろ飲んでしまう。だからこちらのほうが結局安くつく。

チャレンジングな点

日本人には馴染みの薄いクルーズ船の旅、いくつか大変な部分はある。

ドレスコードの存在

場所や時間帯によってドレスコードが存在する。クルーズならではのお作法なので、守らないと非常に恥ずかしい思いをするので注意が必要。

  • ブラック・タイ・イブニング
    • 1週間のうち、2日ほどはディナー時刻以降、主要レストラン、バーなどの施設内ではバシッと正装をしなくてはいけない。男性はタキシードに蝶ネクタイ、なければダークスーツにネクタイといった服装、女性はドレス。それにしても、やはり西洋人のタキシード・蝶ネクタイはカッコイイ。特におじいさん。昼間のみすぼらしいジャンパー姿は日本と同じ、しかしブラック・タイになると一気にショーン・コネリーのような渋さに早変わり。おばあさんも体型はアレだが素敵に決まっている。やはり洋服は西洋人の為の服なんだと再認識する瞬間。
  • イブニングカジュアル
    • 男性は襟付きのシャツを着る、Tシャツ・ジーンズはダメよといったユルイドレスコード。これが夕方以降の船内はこれが基本。

英語力が必要

  • イギリス船なので放送は全て英語。各種注意やスケジュールの変更などのアナウンスを聞き逃さないよう、わからない場合フロントに確認するなど、きちんと理解しておきたい。
  • レストランが混んでいる場合、ディナー相席となる可能性がある。これはソーシャル活動の一つとして旅の楽しみでもあるのだが、見知らぬ人とディナーを共にして社交活動をするのは日本人的には慣れておらず少々厳しい。こころして望むべし。もちろん、自分たちだけで座りたいとスタッフに伝えて、その分待つということも可能。
  • オプショナルツアーなどでは出掛けた先で昼食を取るが、そこでは相席になり、会話が始まる。これは避けようがない。

しばらく日本食が食べられない

白い米、ラーメン、そば、うどんなどは口にすることが出来ない。辛抱するか、寄港地で日本食レストランを探すしかない。カップ麺を持参すると良い。子供のためには、サトウのごはんやインスタント味噌汁などを持参するのが良いかと思われる。

最後に

乗客の7割〜8割はお年寄り。それ以外は家族連れが占める。ただし白人がほとんど。アジア系や黒人など他の人種は非常に少ない。船のクルーに聞いてみると、アジア人については香港系の人は多いようだが、日本人は滅多に見ないとのこと。自分たちのツアーも、我々家族以外に一組日本人がいただけ。手軽さ、そして子供の世話が楽な点を考えるともっと日本人の利用が拡大してもよいのではないだろうかと思う。

写真引用(上から2番目):Britania@wikipedia

ナショナル・トラスト

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ビートルズの曲に Happiness is a warm gunという曲があって、中学生当時、あまりのカッコよさに身悶えしながら、何度も何度もカセットテープを巻き戻して聴いた、ホワイトアルバムの曲の一つだった(ちなみに身悶えしていたもう一つの曲はHelter Skelter)。その歌詞にNational Trustという単語があった。それがなぜか妙に耳に残るため記憶に残っていた。

ようやく30年近く経ち、初めてNational Trustが何なのか判った。

National Trustとは歴史的文化遺産や自然景観を保護する非営利団体、こちらの会員になることで同団体が管理するイギリス国内の施設や公園などに割引で入れるほか、駐車場料金も優遇を受けることが出来る。夫婦で年間105ポンド。後日会員権とガイドブックが送られてきた。施設によっては入場料が一人20ポンド程度かかったりするので、3回程度行けば元は取れる計算。

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民間の草の根運動を発祥としているので、政府や地方自治体でカバーできないような小さな古民家から、景観の素晴らしい地域まで市民の視点で保護を進めていることが素晴らしい。

写真はそのナショナル・トラストが管理する、国内でも有数のブルーベルの群生地、Ashridge Estate。ロンドンから車で1時間半程度で気軽に行けるのが良い。

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パリでカメラ盗られた その2/2

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これまでのあらすじ
父に花の都パリを一目見せたいと、ロンドンから鉄道で一泊二日の旅に出た。二日間という限られた中で可能な限り見どころを回るべく、初日から昼飯も盗らず歩きっぱなしの旅となった。

二日目は最終日、一つも取りこぼしがあってはならぬとばかり、昨日に続いて行軍は続く。

ホテルからまず向かったのがルーブル美術館。途中カフェで朝食をとるも、朝っぱらからまず2キロ歩いて到着。その後超特急でミロのビーナス、モナ・リザなどルーブル内の見どころを周り、昼はピラミッド駅の近くでフォーをすする。その後オペラ座まで歩き、そこからモンマルトルを目指す。途中ムーランルージュを見ながら丘を登り、丘の頂上サクレ・クールまで到着。丘に登るのはさすがにケーブルカーを使ったが。。

サクレ・クールのドームに登ろうとしたが親父はもはや膝が限界に来ており、自分だけ登ることにした。

サクレ・クールの螺旋階段を登りながら、大問題に直面することとなる。自分の鞄の中に入っていたはずのカメラがないのだ。肩掛けカバンを背中に向けていたので抜かれたのだ。

そこそこ高かったんだよ。キャノンのG16

思い返してもどこで盗られたか思い出せない。最後に写真を取った場所だけは覚えている。ルーブルの中のモナ・リザの前だ。

ものすごい人で常にごった返すモナ・リザ前、写真を取って、鞄のポケットにさっと入れたところを後ろから見られていた可能性は高い。

でなきゃ、オペラから乗った地下鉄の中か。
もしくはモンマルトルに登るケーブルカーか道中か。

でももう遅い。こんなこと振り返ったってこの国で盗まれたものが帰ってくるはずなど100%ない。

すっかり意気消沈。弾丸ツアー最後の目的地、ノートルダム寺院を残していたが、全くやる気がなくなってしまった。

最後の望みをかけて、ピラミッドのベトナム料理屋へ戻るが、結果は☓。

ショックなのはカメラの盗難それ自体というよりも、その中に入っていたSDカード。この中に昨日のパリの写真も入っているが、前週に行ったコッツウォルズで撮った写真が沢山入っていたのだ。

原因の一つとして、自分のセキュリティ認識が甘すぎた。イギリスは思いのほか安全・安心な国で、日本とほぼ同じ感覚で住めてしまう。だからこそフランスでは親父の行動は監視して、財布を不用意に道端で出さぬよう注意したりしていたのだが、自分が疎かになっていた。情けない。

その後とぼとぼとシテ島へ。頭のなかは葬送行進曲。曇りきった私の目を通してみるノートルダム寺院の姿はまるで今話題の知事が居座る東京都庁舎にしか見えない。

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こんなに後味のわるい旅も滅多にない。3部作の最後を飾るのに最適?最悪?なエンディングだ。3部作で不幸が止まれば、の話だが。

しかし70中盤の親父の足腰の強靭さには恐れ入る。当分健康で長生きできるのでは。これが唯一の良い話かも。