子連れリスボンの旅 その2/2

リスボンの旅2日目はリスボン郊外のベレンをはじめ、若干郊外を訪問。世界遺産であるベレンの塔およびジェロニモス修道院を始め、博物館などもあり見どころのある場所。

まるでドラクエ、ベレンの塔

ベレンの塔は中世に建てられた要塞。手前に広がるテージョ川の監視や税関、灯台に使われてきたらしい。ファンタジー色たっぷりで見応えあり。地上は4層、地下は牢屋になっており、風のマントを纏ってとびおりると対岸に着きそう、そんな建物。

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塔の上から見下ろすと更にドラクエ。塀や石畳とかも8ビットぽく、宝箱や階段がありそうな雰囲気。子供が小学生くらいならばきっと喜ぶ場所に違いない。生憎天気が悪く、雨風が強くてゆっくり観光出来なかった。

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その後ジェロニモス修道院を訪問。ここも世界遺産。大航海時代の栄耀栄華を偲ばせる豪華な建物。大きすぎて全部は回りきれない。中にはインド航路を開拓したヴァスコ・ダ・ガマの棺があった。

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そしてやはりベレンでもエッグタルト。地元の名店、ベレン洋菓子店のエッグタルトは必ず寄るべき場所。ここのエッグタルトもうまかった。持ち帰りたいが焼きたてじゃないと魅力が半減するので、やはりポルトガルに来て食べないとこの味はわからない。

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この後、市内中心方面に移動、南蛮金屏風を観に国立古美術博物館に立ち寄った。江戸初期、ポルトガル人がインドのゴアから日本に来航するまでを描いた屏風。これはすごく素晴らしい。はるか遠いヨーロッパまで来て、400年前の日本とポルトガルとの関わりを示す絵画を観ることに歴史のロマンを感じる。

子連れ旅の移動はUberがおすすめ

この日の移動はトラムを使ったら片道30分かかる距離だったので、ほぼすべてUberを利用した。リスボンでもUberは広まっており、大体呼び出して4,5分で乗ることが出来た。どれもクルマは新しく綺麗で、ドライバーも基本的に英語が話せる人ばかりで快適だった。さらに人懐こいポルトガル人、うちの娘を見るなりカワイイねーとあやしたり、ここを見ろ、あそこに行けだの、日本のアニメが好きだとか、いろいろ話しかけてきて面白い。こういった地元民との人情味溢れるふれあいもUberの副産物ではないかと思う。決して日本のような安心・安全な国ではないので、空港タクシーでさえボッタクリもよくあると聞くし、実際流しのタクシーを捕まえて場所を伝えても変な回り道をしてたどり着くのに無駄な時間と費用がかかったりしたので、場所を事前に伝えて支払も安心なUberで移動することをおすすめする。

民泊先の注意点

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Airbnb経由で宿泊した先はバルコニーから川が望め、地下鉄駅やトラムの停留所に近く、立地は便利だったが、坂の多い街であることと、古い建物だったのでいくつか問題があった。民泊の際は気をつけたい。

  • 暖房がセントラルヒーティングではないので、夜寒い
    • 古い建物ゆえ、建物自体に暖房設備がなく、オイルヒーター2つしか無い部屋だった為、到着の晩がたまたま摂氏5度程度に冷えたため、小さなヒーター2つでは出力が足りず、むちゃくちゃ寒い思いをした。その後は普段どおり夜でも11度程度だったのでなんとかなったが、暖房設備は盲点だった。
  • 給湯器のタンクが小さく、お湯が不足する
    • タンクが小さいゆえに、シャワーを使っているとお湯がなくなって水に変わる。恐らく一人で入る分には問題ないのだが、子供と一緒に入るとなると、時間もかかるのでお湯の量が足りなくなり、初日は子供の髪の毛を洗う前にアウトになってしまった。
  • 階段がきつい
    • これは事前にオーナーと確認したのだが、階段があるけどまあ大丈夫、みたいな話で安心してしまった。実際行ってみると想像以上に階段が狭く長く急で登り降りが辛かった。しかも建物内だけでなく、斜面に立地している為、建物自体に入るのにも階段を登る必要があった。幸いオーナーが親切でスーツケースを運びこむのを手伝ってくれたのが救いだった。

総括

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リスボンはとにかく街の人々が親切で、子供に優しく、うちの娘をまるで我が子の様にかわいがってくれたのが印象的だった。道端でも、トラムの中でも、レストランでも、Uberの車中でも子供に「オラ!」とニコニコ声をかけてくれる。初日はレストランでウロつく我が子をすっと後ろから手を伸ばしてイスに座らせるスーツの紳士がいたのだが、乗せたあとに我々に向かって、”Bem-vindo a Lisboa (Welcome to Lisbon)”とか普通に喋りかけるところがカッコイイ。人懐っこいけれどお節介にならぬ爽やかさがあるのがポルトガルの人々だった。

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街の景色は坂の多い複雑な地形のせいか、とにかく様々な表情を見せてくれる。ちょっとした坂道から見下ろす川の水面、白黒のタイルの石畳と壮麗な建築物や、鮮やかな壁と青いタイルの民家、おしゃれな街角のカフェ、薄汚れてゲットー感たっぷりの旧市街などなど写真に収めるときりがない。また機会があれば訪れたい。

これで暫く旅行はお預け、また家事と育児の主夫の日常に戻っていく。

子連れリスボンの旅 その1/2

スペイン〜ポルトガルの旅。前半はスペインのサンセバスチャンに滞在。次の目的地はポルトガルのリスボン。

強烈な南欧感

今回の民泊は繁華街のバイシャ地区・旧市街のアルファマ地区のとの境。到着して驚くのはゲットー感。壁という壁にスプレーの落書き、立ち小便の跡、散らかったゴミ。。。これだけで治安に対する不安を強烈に感じる。写真は日中撮影したものだが、実際到着したのは夜、いきなり暗闇でこの景色は相当怖い。つい前日までいたサンセバスチャンとはえらい違いだ。まさに南欧。

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反面、翌日は美しい青空とカラフルな街並といった、美しい南欧の景色に魅了されることに。

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強烈な日差しで、くっきり浮かび上がった影を踏んで遊ぶ娘。

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街はこぢんまりしているが様々な景色があり、まるでテーマパークのよう。

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まずは早速リスボン名物のトラム(市電)に乗って、旧市街を中心に散策をすることにした。トラムはここでは基本の交通手段。リスボンは平坦な場所が少なく、坂は急峻で歩道も狭く、歩くに適さない街。石畳の舗装もガタガタでベビーカーは役に立たず、正直子連れには難易度が高い。

トラムでアルファマ地区を散策

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中心街からトラムで10分ほど坂を登って、アルファマのポルタス・ド・ソル広場で下車。ここには展望カフェがあって、ゆったりと昼食をとりながら中世のイスラム時代の街並を見下ろすことが出来る。先に見える海は実は海ではなくて大河。霞みで対岸が見えなくなるほど大きい。

サン・ジョルジュ城

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ポルタス・ド・ソル広場を山側に向かって登ること10分、アルファマ地区の目玉、サンジョルジュ城に到達。12キロの子供には勿論急坂なので登ることは出来ず常に腕に抱えたまま。抱っこひもがあっても良かったかもしれない。

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最初はイスラムの要塞として作られたという、重厚な建造物。娘は勝手にスタスタ進む。

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敷地内にクジャクがのんびり歩いていて、娘は大喜びだった。

リスボンのグルメ

パステル・デ・ナタ(エッグタルト)に釘付け

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エッグタルトはこの国の代表的お菓子。街の菓子屋には勿論、スーパーのパン売り場にも必ず打っている。甘いモノがそれほど好きでない自分としては、いままで特にエッグタルトに興味がなかった。そもそもカスタードだけのタルトってかけそばみたいなもので、具のない手抜き菓子じゃないのかと思っていた。しかし、本場のエッグタルトに出会って、まったく見方が変わった。パイ生地のパリパリ・サクサク感と甘さ控えめなカスタードと、焦げた部分のほろ苦さが見事に調和している。これで完成されていて他に足す要素が見当たらない。かけそばとは違うのだ。

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コチラのお菓子屋さんは立ち飲みカフェ併設。エスプレッソをキュッと飲んでタルトを一つ口に入れるのが、散策で疲れたカラダをリフレッシュするのにちょうどいい。

安い・旨い・心地良いリスボンのレストラン

ポルトガル料理はシーフードが充実している。見た目は素朴なのだが、より素材の味を活かしている感じがして、日本人の口にとても合う。民泊先のオーナーに教えてもらった家の近所のレストラン、Maria Catina Restauranteはとても良かった。写真はタコのグリル。アクセントにコリアンダーが入っていたりして、エスニックな感じがいい。ここはアフリカとヨーロッパの交差点なんだなと感じる瞬間。これに合わせたワインはご当地のヴィーニョ・ヴェルデ、微発泡の白ワイン。

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サービスについても満足。ワイン選びのアドバイスも積極的にしてくれた。また、子供の対応もよくシェア用の食器の対応等を素早くしてくれたり、厨房のお兄さんがうちの娘に魚の形をした人形をくれたりと、暖かみのあるお店だった。一点難を言えばハイチェアがテーブルに引っ掛けて使うタイプだったので1歳9ヶ月のうちの娘が蹴り飛ばして外れるなど、少々安定性に不安があったことくらいか。

二日目のお店はO Piteuというお店で肉を食べに行ったのだが、肉はロンドンと変わらずポルトガルでも肉+芋でしか無く、やはり美味しいのはシーフード。

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単なるエビのアヒージョがものすごく美味しい。パンに付けるといつまでもパンを食べ続けられる。

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豚肉とアサリの煮込み。豚肉にアサリの出汁が染み込んでいて旨い。この組み合わせは新しい。アクセントに黒オリーブとやはりコリアンダー。家でも作れないか研究してみよう。

あー。書いていて腹が減ってきた。また食べたい。ポルトガル料理。

続く

次回

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  • 総括

 

リスボンに来ています

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昨晩よりポルトガルのリスボンに来ています。気温は日中は15度、春の訪れを感じます。

日本からなかなか訪れにくいこの街、すごく良いです!街がカワイイ。情緒あふれ、センスが良いです。

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そしてワインが安旨、一杯3ユーロで日本でありえない品質のワインが飲めてしまいます。

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飯も旨いです。魚介サイコー(上はタコのグリル、下はイワシのフリットとリゾット)。 そして何より人が優しい、特に子供をかわいがってくれます。

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人懐こく新設な国、子連れて是非訪れていただきたいと思います。

今日は飲み食いだおれているのでここで勘弁!