子連れサンセバスチャンの旅 その2/2

サンセバスチャンは美味しい(レストラン編)

美食の街サンセバスチャン、ミシュランの星付きレストランも多いという。1歳10ヶ月の子供連れでレストランディナーは流石に厳しい、したがってランチを豪華にレストランでいただくことに。

行ったのがLa Murallaというミシュラン掲載のリストランテ。こちら、ものすごく良かった。現代風アレンジのバスク料理のプリフィクスコースがたった€25、その上ワイン代も含まれている。もちろんリオハ。大人4人だったので、ワインは一本いただき、昼からいい感じで酔っ払った。

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イカスミのラビオリ。透けて見えるほどの薄い皮の下にイカの旨味がたっぷり。

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家鴨のコンフィ。

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アップルパイ

ホントにどれも美味しい。Tripadvisorでもサンセバスチャン内のレストラン562軒中13位になっている。勿論子供連れにも優しく、ハイチェアの用意もある。これは絶対おすすめしたいお店。

サンセバスチャンは子供連れに優しい

san-sebastianとにかく、サンセバスチャンは街が綺麗で、安心・安全な雰囲気であることは前回言及したが、他にも子連れ家族にとって優しい観光地だといえる要素がいくつかある。

  1. 街がこぢんまりとしており、大体30分位でぐるりと見て回れる
  2. 土地がフラット、かつ路面がなめらか。石畳が綺麗に舗装されており、ベビーカーで回れる
  3. 街の中心部に子供のプレイグランドがある

1については、サンセバスチャンの街は小さい。歴史的な見どころは少なく、観光のメインは美しいビーチとその背後に位置するバルが集まる旧市街とブランドショップが連なる新市街部分。それぞれ近接しているので公共交通機関を使う必要もない。

2については、市街の地形はほぼ平ら、坂道は無い。また路面のコンディションについては、旧市街の石畳がそもそも歴史的に不揃いでデコボコしていたり、一般的な歩道の舗装がメンテナンス不足によって穴だらけだったりすることは良くある話だが、ここではどちらも無く、安心してベビーカーで観光することが出来る。

3については、新市街と旧市街の境目、市庁舎前の広場にメリーゴーランドや滑り台、ブランコ、ジャングルジム的な遊具が設置されており、子供が楽しそうに遊びまわっている。子どもとお父さんが遊んでいる間に、お母さんが新市街でショッピング、または逆にお父さんが旧市街でワインを一杯、なんていうことも簡単に出来る。

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サンセバスチャンからビルバオ空港へ

サンセバスチャンの次の目的地はポルトガルのリスボン。フランスのビアリッツから入った行きとは違い、サンセバスチャンから90km西に位置するビルバオ空港へ、そこからバルセロナ経由でリスボンに向かう。サンセバスチャンからビルバオ空港へはバスで向かうのが一般的。ただし、ネットでも幾つか情報があるが、バスの乗り方がわかりづらい。チケット売り場がわかりづらいことと、バスターミナルのどこにバスが停まるのか予測出来ないという2つの困難が待ち受けている。自分は日・英両方の口コミを確認し入念に準備したにもかかわらず、結局最後までバタバタ探しまわったりしたので、時間に余裕をもって行動をしたい。

チケットの購入について

  • オンライン
    • PESAという会社のチケットがオンラインで購入可能、座席も指定できる。但しビルバオ空港という名称の行き先は存在せず、LOIU(ロイウ)という名前になっているので注意すること。LOIUというのはビルバオ空港の通称名、「羽田」みたいなものか。知るかそんなん。いちいち不親切。しかしながらチケットのプリントアウトが必須になるので、プリンターがある環境にないかぎり難しい選択。
  • オフライン(チケット売り場の場所)
    • 言葉では説明しづらい。大通り沿い、下の地図のあたり。PESAの看板がある。健闘を祈る。

 

バスのりばについて

バスターミナルの位置は下図の通り。ビルバオ空港へのバスは50番。バスの前面に番号が表示されているので、確認すること。ターミナルとは言えど、ただの青空駐車場に等しく、番号によってバスの停留場所が決まっているわけではない。空いている場所に停まっているか、もしくは停める場所がなければ路上に中途半端に止まっていたりするので要注意。時間になってもバスが来なかったら、近くでPESAのバッジをつけているおじさんを見つけて「ロイウ!ロイウ!」と叫ぼう。ラテンなおじさんが一緒になってバスを探してくれる筈。

総括

サンセバスチャン、全く前知識なく訪れた場所だったが、とても満足だった。来てみて街の美しさと食事の美味しさにとても驚くとともに、自分たちを除いて東・東南アジア系の人を全く見かけなかったのも意外で、ヨーロッパ人に人気の隠れスポットという趣も何か得した気分になった。街の人々はフレンドリーで、珍しさのためか、うちの娘に声をかけたりかわいがってくれたり、イギリスとは違うラテンの陽気と気さくさに溢れていた。そのような訳で再び訪れたいと思う素敵な街だった。なお、今回は行けなかったが、旧市街の後方にある丘からの眺望も観光スポットの一つなので、次回に是非挑戦してみたいと思う。

海外で身に沁みる三角コーナーの重要性:主夫のグッズ

海外に行くと、日本人から見て生活全般に関して不可解な仕様が気になる。それをポジティブに捉えれば異文化体験という。ここイギリスでもそう。というかイギリスは日本はおろか、欧州の大陸国家ともまた違いひねくれすぎている。

例えば測量単位はヤード・ポンド法なので、スピードメーターの速度はマイル/時、カーナビ右折・左折指示はヤード、液体はビールだけでなく牛乳もパイントで売られているのでパイントは約550ml, ガソリンはガロンでパイントの8倍=約4.5Lと覚える必要がある。かと思えば混乱を助長するかのようにメートル法も混在している。そして何より電気プラグが変。BFタイプという仕様で、日本のプラグ4つ分くらいのバカでかさ。iPhoneの充電とかiPhone本体よりかさばるのじゃないかと思う。これを延長コードでタコ足するとこれまたアホみたいに場所をとる。白熱電球も素直に螺旋・ネジ式にひねる仕様ではなく、奥に押し込んで回すナニコレ的な仕組みで最初切れた電球を外せずめちゃくちゃ焦ったことがある。

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文句をつらつら書いたが、上記の差異は慣れれば済む問題でもある。しかしながら、主夫業をやっている中で慣れの問題で済まない仕様がある。それはキッチンのシンクのドレイン部分。

排水口自体が小さく、排水がしづらい。

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加えてゴミを濾し取る穴の数が少なく小さくて、茶碗に少し残った米粒でも流そうものなら即死。あっという間に下の写真のようにシンクが完全に詰まる。

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このヘナチョコな仕様で洗い物をしていると本当にイライラしてくる。何度も何度も詰まった汚水の中に手を突っ込み、詰まった食べかすを掻きだす。その際食事の汚水の油が手に移り臭いしベタベタと気持ちが悪い。

しかし無いのだ、イギリスに三角コーナーが。ホームセンターや生活雑貨店に見に行くもそんなものは見つからない。しかたがないので、日本から遊びに来る義妹に持ってきてもらった。

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これで完璧!

イギリス人は一体どうしているのだろうか、お金持ちの家はディスポーザーでも付いているだろうが、全てではあるまいし。

 

 

イギリスで家計簿をつける

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ロンドンはこのところ雨ばかり。。。

ところで家計簿をつけるのも主夫の勤め。日本円でつけるとなれば、マネーフォワードやDr.Walletなど家計簿アプリが多数存在するが、今回はポンド建てでの記録となる。そうなると選択肢が実は無い。いろいろなアプリを確認した結果、メジャーどころではzaimのみが円以外の通貨に対応していた。

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入力も簡単だし、海外生活者にとって便利だと思う。但し、海外通貨に対応しているのにもかかわらず、プロフィール欄等は日本国内しか選べず、時間帯、天気予報などの情報が海外に対応していない。ここは是非整合性を持たせていただきたいと思う。

ちなみに、これまでzaimユーザーで、日本円で家計簿をつけていた場合、外貨単位に切り替えると、以前のデータも変換され、おかしな数値になってしまうため、要注意。一つのアカウント内で期間によって通貨単位を変えることは出来ないのだ。別アカウントを立てるべし。

尚、入力の元データとなるレシートについては、我が家ではテーブルに蕎麦猪口をおいてそこに妻の職場でのランチ費用などのレシートを突っ込んでもらうようにしている。円筒形なので入れやすく大きさの割にレシートが結構入るのが良い。勿論マグカップのほうが沢山入るが、余りキャパシティが大きいと貯まり過ぎて後々面倒くさくなるので、小ぶりのほうが良い。soba-choko

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イギリスのオーブン料理を作る

義妹がロンドンに遊びに来ているので、見た目も華やかで、頑張った感の出るオーブン料理を作ることに。イギリスの家庭ではオーブン料理が定番。どの家のキッチンにも食洗機と同サイズのどでかいオーブンが内蔵されており、スーパーには冷凍食品やチルドのオーブン用食品がたくさん売られている。

今晩はこちらのミートローフを選択。Marks & Spencerというイギリスではアッパー系のスーパーで購入。このスーパーの食品はどれも美味しそうに見えるのが特徴。イギリスのスーパーはいくつかあるがそれぞれターゲット層や店内の特徴などが違っていて面白い、これはまた別の機会に説明したい。

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え?美味しそうに見えない?そうですね、私もそう思います。このパッケージ表面のフィルムを剥がして200度に温めたオーブンに入れる。

 

待つこと50分。途中25分後から茹でた野菜と、これまた冷凍のポテトも一緒に投入。

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こんがり焼けたの図。

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盛りつけてミートローフの出来上がり、一枚だけ切ってレシピ本風の図。

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オーブン用加工食品はただ温めるだけの電子レンジ料理とちがい、プロセスが一つ手前から始まるので、きちんと食事を作っている感がある。子供も豪華な見た目を喜ぶ。また、鍋を一切使わないので、大きな洗い物が出ないのが良い。こういった料理では皿も日本食のように惣菜毎に器をだす必要がなく、盛りつけ皿と取り皿があれば良い。準備だけでなく後片付けが楽なのも、イギリス的合理主義の賜物か。ものぐさで不器用な主夫の料理にピッタリ。これからもものぐさしようっと。

主夫であることへの葛藤

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妻が仕事上海外転勤になり、子供もまだ20ヶ月程度。故に自分は職を辞し家族一緒に渡英したのだが、本当は自分も仕事を続けたかったことは今でも変わりはない。

FBのポストに上がってくるポストは仕事のリア充で溢れている。自分の会社が大きなった、資金調達した、もしくは自分の仕事が実を結んだ、転職しより良い仕事を得られたetc.

はあそうですか。ため息が出る。まったく今の自分には関係ない。

先日はロンドンで母校となる大学のアルムナイパーティがあり、参加したところ、これまた気分が鬱になった。皆さん大手の商社や金融で活躍される錚々たる面々。交換する名刺もない自分はただの無職のオヤジでしかない。肩身が狭く感じた。相手の方には全く非はない、ただ、自滅してる自分が悪いだけだ。とはいえ、こういったキラキラした場所で社会の流れに抗うのは心がしんどい。

私は毎日子供の様子をつぶさに観察してる。何を食べたか食べなかったか、ウンチの状態はどうだったか、また新しい言葉をしゃべった、トーマスの機関車の名前をまた一つ覚えた、怖がっていたブランコに乗れるようになった。それがすべて、それが主夫。

悩んでいてもまた日は昇る。あしたも頑張ろう。